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2008年11月21日 (金)

「貯蓄から投資へ」と言いながら・・・

 日本国内では「貯蓄から投資へ」という政策の潮流がある。これは、間接金融から直接金融へ資金の流通経路の重点を移行させようという趣旨である。そのために規制緩和が推進され、その結果として金融商品取引法が新たに制定された。

 このような金融政策は、現在の日本政府の基本姿勢であると私は思っていた。しかし米国ワシントンで11月14日に開催された「金融サミット」では、麻生首相が、世界的な間接金融の強化を推進する提案を行った。

 すなわち『日本経済新聞』の第1面の紙面は、新興国支援策として「外貨準備から10兆円、IMF強化」(11月13日)、「IMF資本金倍増}(11月14日)、「金融安定化、途上国銀行に資本注入」(11月15日)と報道した。

 日本が提案する国際金融機関の機能強化策として、国際通貨基金(IMF)・世界銀行・アジア開発銀行の資金量を増やすという提案である。これこそ、国際的な間接金融の促進策に他ならない。このことは、日本政府の独自の支援策を放棄して、とりあえず国際金融機関に任せるということである。

 私見では、日本政府が「貯蓄から投資へ」・「間接金融から直接金融へ」と本気で考えていて、それを世界にアピールするためには、日本政府の自己責任で直接に新興国や発展途上国を支援すると提案するべきだったのである。二国間の直接支援によって、日本の影響力を拡大できるのである。

 これができなかったのは、自己責任を取るリスク負担に対して、日本は腰が引けたからではないか。政府が「貯蓄から投資へ」と主張して、投資の自己責任を国民に強調しながら、その政府自身が自己責任を取らないのである。こういった中途半端な弱気の政府の姿勢が、国内的にも国際的にも、日本政府の迫力あるリーダーシップを感じさせない理由であると思う。

 

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