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2008年11月30日 (日)

各国の景気対策コンテスト:国際的な評価を意識せよ!

 米国発の世界同時不況に対して各国は景気対策を発表している。この不況の発生が、一般に指摘されているように100年に一度とすれば、各国の景気対策を国際比較することは、やはり100年に一度の研究の好機とみなすことができる。

 「好機」と言うのは、不景気の中で資金繰りに苦慮されている経営者の方々に申し訳ないが、社会科学の研究者として、これを好機と感じないわけにはいかない。

 通常、研究対象を比較・対照して分析する場合、「ほかの条件が同じとすれば」という環境を設定しなければならない。たとえば新薬の効果を実験するとき、薬を飲んだという心理的な影響を除去するために、単なる小麦粉でできた薬を飲む人と、新薬を飲む人とを被験者として用意することがある。この2人は、それぞれの体質や肉体条件は同じであるほどよい。

 自然科学では、こういった実験の条件を人工的に設定できる場合が多いが、社会科学ではそれが困難である。同じ条件を同じ時期に設定できないからである。何か一つでも同じ条件が与えられただけでも、その国際比較から得られる成果はより的確である。

 このような意味で今回は、世界が同時に不況という同一の条件が与えられたのである。それに対して、たとえば消費税の引き下げを採用する国もあれば、公共投資を増大させる場合もあるだろう。日本のように給付金を国民に直接支給する国はあるのだろうか? このように各国の景気対策コンテストのような状況である。これらを比較することによって、その国の政府の特徴が明らかにできるだろう。

 今後、日本政府の緊急で本格的な景気対策が期待されるが、それは国内に向けた視点で検討されるだけでなく、外国からも注目されていると認識されるべきである。国際的な視野で外国からも高い評価を受ける景気対策が求められる。そうであるからこそ、日本人の優秀性や存在感を世界に示すことができる。

 日本国内でも「愚策」と批判されるような政策を強行することは、国際的に日本の評価を低下させることになる。このような「愚策」の提案者は、国際的な視野が欠如していると批判されても、また世界から嘲笑されることになっても、それを甘受しなければならないであろう。日本の政策に世界が注視しているという緊張感が政府に必要であると思うのだが・・・。

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