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2008年10月21日 (火)

流通科学大学「実学」講義始まる:感動の連続

 私が担当している講義「21世紀の業界展望(後期)」が始まった。流通科学大学の「実学」を代表する看板講義のひとつである。

 10月4日(水)には第一生命保険相互会社・大阪総局・大阪営業推進部・大阪マーケティング推進課長・大阪営業部課長の木村徹さま、同社・大阪中央支社・大阪第一コンサルティング営業室・大阪第四オフィス・特別営業主任の伊藤理沙さま、次いで10月8日(水)には丹陽信用金庫・人事部人事課・課長代理の大西大輔さま、同金庫・事務部事務指導課・課長代理の神本佐和子さまからご講義を賜った。

 この両方の講義とも、私は不覚にも涙ぐんでしまった。講師の皆さんの熱弁が理由である。両社の企業形態は、共通して株主の利益を追求する株式会社ではなく、前者は相互会社、後者は協同組合である。こういった相互扶助を目的にした企業が原点に立ち返り、独自の経営戦略を追求するようになれば、日本経済の閉塞感が打破できるのではないか? このようなことを考えさせていただいたご講義であった。

 もっとも第一生命は多様な事業活動の展開のために、株式会社に転換することが予定されている。またベトナムに進出している。「Daiichi Life」の大きな看板はホーチミン市で散見されるようになっている。

 第一生命の伊藤さんは流通科学大学の卒業生であり、最優秀の成績を維持するトップ営業レディである。中学生の時に阪神大震災に遭遇し、自宅に被害があったそうでが、その時に家族の絆を実感したそうである。この話にホロッとした。

 伊藤さんから営業トップの秘訣を話していただいた。「口癖が人生を作る」。絶対に成長しない成功しない人の言葉は、「だけどでもどうせだってできません」のbleah5Dhappy02である。今後これらは禁句にしよう。

 目標達成のために伊藤さんが実践していることは次の「か・き・く・け・こ」である。「か:紙に書く。き:期待する・希望をもつ。く:口に出す。け:継続する。こ:行動する」。

 丹陽信用金庫の大西さんは、金融機関の機能や信用金庫の独自性そして最新の経営事例を説明して下さった。さらに同金庫のCI(企業アイデンティティ)である「”よろず相談”信用金庫」について、ご自分が作成したDVDを見せていただいた。これが感動であった。

 「お年寄りご夫妻が、丹陽信用金庫の窓口で年金の中から2000円を引き下ろしに来る。天気やお孫さんの話を馴染みの窓口担当者と交わして、それから買い物に行く。このご夫妻にとって信用金庫に来ることが楽しみになっているし、健康にも役立っている。ATMを利用してもらった方が効率的であるが、それは企業側の都合である。顧客の幸福や満足を追求することが私の仕事だ。この仕事に私は誇りをもっている・・・。窓口担当者のセリフである」。

 信用金庫の原点に帰り、効率性を最優先にしない不器用に仕事をする。もちろん利益がなければ、こういった企業は存続しない。本年3月期の経常利益は225億円超、預金量は5384億円に達している。この利益は兵庫県下で第2位であり、このビジネスモデルは成功と判断される。また2007年の毎日新聞の調査によれば、都市銀行を含めた「メインバンクはどこですか」という質問で、丹陽信用金庫と回答した企業数が兵庫県下で最も増加している。

 最近の世界金融危機の中で、金融機関の「貸し渋り・貸し剥がし」の動向が注目されている。これによって実体経済の悪化が加速される。丹陽信用金庫の経営理念・経営方針から考えれば、「貸し渋り・貸し剥がし」はありえない。こういった時代だからこそ同金庫は最も頼りにされる金融機関になりうる。メインバンクと考える取引企業が、今後さらに増えて当然であろう。

 仕事を通して生き甲斐を見つける。労働力の売買だけでなく、その中から精神的な満足感を得る。これはお金には換算できない。お二人の講義から、仕事・職業・労働の意義や本質を改めて考えさせられた。仕事の対価としてお金は欲しいが、それだけでは面白くない。それでは「仕事が面白い」とは何か? 面白い仕事ができれば、それは幸運で幸福である。

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