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2008年10月20日 (月)

ラオス証券市場の開設:その最新の進捗状況は?

 ベトナムの隣国ラオス人民民主共和国(Lao PDR、以下でラオスと略記)でも、カンボジアに続いて証券取引所の開設が準備されている。現在までの進捗状況に関するラオス消息筋の情報を紹介する。

 ラオスの中央銀行であるラオス銀行(BOL:Bank of Lao PDR)は、2010年までにラオス株式市場(LSM:Lao Stock Market)を設立する責任をラオス政府に対して負うことになった。そこで2007年12月末にBOLは、LSM設立のFS(Feasible Study:予備調査)実施のために韓国証券取引所(KRX)と覚書を交わした。

 ラオス株式取引所設立の合弁契約が2008年早々に締結され、ラオス側が51%、KRX側が49%を出資することになった。2008年11月KRXは、今後2年間に渡る人材の研修教育に関する覚書をBOLと結ぶためにラオスを訪問する予定である。

 BOLは、副首相とBOL総裁の監督下でラオス証券市場設立委員会(SMEC:Lao Securities Market Establishment Committee)を設置した。同委員会の下で証券法が提案され、それを原則としてラオス政府は承認した。さらに証券発行規則とOTC市場規則も起草され、現在は検討・修正中である。上場と情報開示に関するその他の規則は、間もなく起草されるであろう。

 ラオス政府は、外国証券会社がLSMに参加することを歓迎しているが、地元銀行との合弁形態を考えている。2010年10月10日(LSM開設日)までに市場参加者として数社の証券会社の設立と、最初の段階で約10社程度のラオス企業の上場が期待されている。

flairコメントflair:ラオスでは、すでに証券取引所の開設日まで決定されている。他方、カンボジアでは証券取引所の開設が2009年末と言われているが、明確な日程は未定である。いずれにせよ、両国の証券取引所は韓国の支援で開設されることは間違いない。ただし韓国経済が、今回の世界同時株安の影響で悪化している。ラオス証券取引所に対する出資のみならず、ベトナム・カンボジアに対する大量の韓国投資案件が、これまでの計画通りに実施されるのであろうか。このような懸念がある。

 ベトナムの経験を想起すればよいが、株式市場の創設は経済発展を加速する反面、国民の所得格差を拡大するし、株価下落による国民の不満も増大させる。また実体経済から乖離したバブル発生も予想される。政府は追加的な難題を抱えることになる。

 それにもかかわらず、国家発展の戦略として株式市場は開設する価値がある。株式市場の開設は企業の資金調達を円滑にし、それが実態経済の発展に貢献する。ただしラオスそしてカンボジア両国は、隣国ベトナムの教訓を学ぶべきであろう。それは投資家についても同様である。

 健全な株式市場の発展のために何をするべきか。長期的な観点からの投資家を育成するために何をするべきか。単なる法制度の整備のみならず、証券行政の手法についてベトナムの貴重な経験はラオスとカンボジア両国にとって身近な教訓になるはずである。

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