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2008年10月26日 (日)

新連載「そこまで言うか?チョット待ちいな」(1):世界同時株安について

 このブログの新しいシリーズとして、「そこまで言うか?:チョット待ちいな」を連載する。ベトナムのハノイに下宿していた日本人と知日家・親日家のベトナム人との対話である。このベトナム人(happy01VN氏)は京都の大学に留学経験があり、ベトナム屈指の関西弁の使い手である。さらに日本人(sadNP氏)は、コテコテの関西人である。2人は年齢不詳だが、同世代の親友である。

 これら両氏の対談の紹介を通して、両国の相互理解を促進することが目的である。さらに近い将来、ラオス人(LA氏)とカンボジア人(CN氏)も加わって、国籍の異なった4人がワイワイと自由に議論できればと思う。さらに、それぞれのガールフレンドや奥さんの登場が期待される。まず第1回の話題は、世界同時株安についてである。

 sadNP:「ベトナムの株式指数が、本年最安値の345ポイントになったやん。どないなっとんねん?。このブログには、6月20日の366ポイントが「底値」って書いてあったで」。
 happy01VN:「そんなん、ボクに言うても知らんがな」。「先生に直接聞いてみいな・・・」。
 sadNP:「そんなん聞いたって、なんやかんや言われて、また『今が買いや』って言われるだけや。それで、何となく納得してしまうとこがあかんねん・・・」。
 happy01VN:「ホンマやな。口は達者やな。ほかは知らんけど」
 sadNP:「あの人は、いつでも楽観論やから、それはショウナイわ。大学教授はそんなもんやろ・・・」

 happy01VN:「それよりも日本の株価も下がっとるで。ベトナムよりも、ようさん下がっとる」
 sadNP:「ホンマや。それで困っとんねん。と言うても、ワシは株持ってへんけどな」
 happy01VN:「日本は、アメリカ発の金融危機で被害が一番少ないんとちゃうんかい? そやから円高になってんやろ。円高は、ベトナム投資にチャンスやで。日本は、どうなっとんねん」。
 sadNP:「それより、ベトナムは大丈夫なんかいな?」
 happy01VN:「金利を1%下げたようやし、ベトナム政府は頑張ってると思うで。インフレ抑制と経済成長の両方をやらなあかんのやから・・・。それより、日本はどうなってんねん? ボクの質問に答えてよ」。

 sadNP:「難しい質問やな・・・。株価は、心理的な要因で決まるというのは、みんなが言うとるよな。たぶん、それやと思うで・・・」
 happy01VN:「そら、ベトナムでも同じや。アメリカ発の金融危機いうても、サブプライムローンの証券なんて誰も買うてへんで。外国投資ファンドの換金売りがあるそうやけど、なかなか買い手がおらんそうや」
 sadNP:「えらい、詳しいな」
 happy01VN:「友達が証券会社に務めてんねん。そやけど、給料エライ下がってとるらしい。ところで日本人投資家は、何で弱気やねん?」
 

 sadNP:「将来が不安ということや。食糧もエネルギーも年金も仕事も医療も・・・みんな不安や。まあ、政治の責任やな」
 happy01VN:「政府がしっかりしてない、いうことかいな?」
 sadNP:「まあ、そういうこっちゃな。将来の展望を示すのは政府の責任やからな」
 happy01VN:「日本人の投資家は、ベトナムの政治的安定が投資には大事や言うけど、日本が安定してないいうことかいな?」
 sadNP:「簡単に言うたら、そういうこっちゃ」
 happy01VN:「そんなんやったら、日本よりベトナムの方が政治的に安定してるで。2020年までに工業国になる言うてるし、確かに最近の所得も上がっとる。それなりに将来の希望があるで。今までホンマに貧乏やったけど、今はおカネさえあれば、何でもあって幸せや。ともかく頑張ったら何とか食べていけるから・・・」
 sadNP:「アンタがそう言うんやから、そうなんやろな。エラソウに日本人が言うてるけど、確かに日本の政治家はシッカリせんとアカンな。ちょっと反省したワ」

flairコメントflair
 
株価が「心理的要因」に影響されることは間違いない。最近の出来事を振り返れば、日本の将来を弱気にさせるような出来事ばかりである。それを忘れさすようなテレビの芸能情報や娯楽番組が流されているが、それがあるからといって、当面の不安から逃避できても、将来の漠然とした不安は解消されない。

 今こそ、日本の将来を日本人が真剣に考える時なのかもしれない。明るい日本の未来があれば、株価は上がるに決まっている。日本人も日本企業も実力は依然として世界一流であると思う。ノーベル賞の受賞者を輩出し、世界のトヨタは円高であっても健在である。もっともっと日本人は自国に誇りと自信をもってよい。

 ただし、それを将来の発展に結び付ける国家戦略を国民が共有できなければならない。簡単に言えば、安心して暮らせる将来像が見えれば、それで国民の資金は「貯蓄から投資へ」自然に向かう。この対談ではベトナム人のVN氏に教えられた。日本人のNP氏は納得したのだろうか。

 

 

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