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2008年7月19日 (土)

神戸研究学園都市・共同研究発表会「東アジア経済圏の発展と中小企業の役割―ベトナムを事例として―」

 神戸市外国語大学の近藤義晴教授(副学長)との共同研究の成果をユニティ(大学共同利用施設)で発表した。テーマは表題のとおりである(flairflair:漢字が多くて申し訳ないです)。

 近藤教授は、神戸大学大学院の先輩で、ドイツを中心とした中小企業論・経営学がご専門である。本研究は、神戸研究学園都市大学交流推進協議会が大学間の共同研究を推進するために交付した平成18年度から2年間の研究費に基づいている。今回の発表会とは、その成果を一般市民に公開するという趣旨である。

 ベトナムで民間企業が公式に認められたのは、1986年の「ドイモイ」政策の採択以降である。2000年1月に企業法が行され、国営企業と民間企業の法的差別がなくなった。これによって民間企業が爆発的に増加した。そしてWTO加盟を控えた2006年1月に統一企業法が施行され、ベトナム国内企業と外国企業の法的差別が原則としてなくなった。

 ベトナムの中小企業の歴史は、以上のような民間企業の歴史と重なる。ベトナム政府やベトナム商工会議所は、中小企業の育成策を講じているが、限られた国家予算の使途から見れば、中小企業よりもインフラ整備に重点が置かれているように思われる。また最近の金融引き締め政策(貸し出し金利20%)下では、中小企業経営は資金的に困難を極めているのではないか?

 また「すそ野産業:Supporting Industry」育成は重要課題であるが、2015年にASEAN共同体(経済統合)が成立すれば、ASEAN域内の貿易が自由化される。こうなれば、すべての部品を自国内で生産することが経済発展にとって不可欠とは言えないように思われる。たとえばベトナムの皮革・履き物産業のための皮革(なめし革)用の牛の放牧は、必ずしもベトナムに立地する必要はなく、より広大な土地を有する隣国ラオスでもよいという見解も成り立つ。

 私見では、ベトナム中小企業を育成する資金調達は、民間ベンチャーファンドが担うということが考慮されてもよい。せっかく設立された株式市場を活用する。一般に言って、外国語ができる30歳代の大学卒業の中小企業経営者がいれば、その彼または彼女はビジネスもしくは投資の有力なパートナーの候補者である。

 東アジア諸国には、日本の中小企業にとってビジネス好機が大量に埋蔵している。少子高齢化・人口減少の日本において、中小企業が存続・発展するためには、その埋蔵物の発掘に乗り出すしかないのではないか。将来の成長に夢をもって仕事する。そのための主な活動の舞台は東アジア諸国であるとみなされる。

 以上のような内容を90分間に渡って写真を交えながらお話させていただいた。約50名弱の熱心な受講生(年配の方々が多かった)のご静聴に感謝を申し上げたいと思う。

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