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2008年7月30日 (水)

順調な入居企業の増加:プノンペン経済特区(PPSEZ)

 プノンペン市内から北西に約40分。「プノンペン経済特区(Phnom Penh Special Economic Zone)」には2回目の訪問である。すでに第1期工事は完成し、ほぼ敷地は完売。未完成の第2期工事も順調に契約が進行中である。プノンペン市内周辺の唯一の工業団地として人気は高い。

 カンボジアでの電力不足は経済活動にとって懸念材料であるが、PPSEZでは自家発電施設が用意され、電力供給に懸念はない。また労働争議もカンボジアでは比較的活発と言われているが、そういった争議の予防や対応について管理事務所が協力してくれる。

 よく指摘されることだが、このような工業団地に進出した企業は、自社の生産活動に専念できる環境が提供される。日本企業の進出は、女性用革靴の生革会社とヤマハの2社にすぎないが、それ以外ではシンガポール・台湾・マレーシアからの進出である。

 PPSEZの役員をされてる高橋さんからお話を伺った。高橋さんは総合商社トーメンのご出身で、その後に米系投資会社に移られ、カンボジアでインターナショナル=スクールの建設に関係された。なお、現在カンボジアでは日本人学校はなく、日本人補習校があるだけである。このインターナショナル=スクールはカンボジアの有力財閥ロイヤルグループに、米系投資会社から売却された。高橋さんは今年71歳ということであったが、ますますのご健康をお祈りしたいと思う。

 日本側の出資者であるゼファー(東証1部上場)が日本で経営破綻し、その影響が懸念されるが、すでにカンボジアへの出資は完了しており、PPSEZそれ自体の活動に影響はない。カンボジア側の出資者は、華僑系財閥グループAIG(Attwood Investment Group)である。この代表は女性社長であり、プノンペン商業会議所のメンバーである。またフンセン首相の奥さんと親しいそうである。なおロイヤルグループの会長が同会議所の会頭となっている。

 前述の日本の革靴会社は、すでに中国で操業しており、カンボジアに移転してきたそうである。まさに「中国プラスワン」としてカンボジアが選択されたのである。同社の管理者は中国人であり、彼らがカンボジア人を指導するそうである。カンボジアで中国人管理者がカンボジア人労働者を指導する光景は、これまでにプノンペン市内の縫製企業で何度か見たことがあるが、このような進出形態での日本企業の実例は初めてである。同社は8月にはPPSEZ内の貸し工場で操業を開始するそうである。ぜひ次回には訪問をお願いしてみようと思う。

 昨日、カンボジア証券取引所の開設準備の状況は、まさに2000年当時のベトナムのように思われると指摘した。同様にPPSEZを見れば、2000年前後の南部のビエンホア工業団地やベトナムシンガポール工業団地、北部のタンロン工業団地を想起させる。ベトナムの歴史を後戻りさせることはできないが、場所を変えたカンボジアでは可能であるように思われる。成長の潜在力を考えるなら、カンボジアに注目である。

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