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2008年6月 4日 (水)

ベトナム株式市場:証券口座数が20倍になっても不思議でない!

 江上剛『最新アジアビジネス熱風録』(文藝春秋社, 2008年, p.214)によれば、中国の証券口座数は1億口座に達していると言う。時価総額は2007年3月に10兆元であったが、2007年8月には20兆元(約300兆円)である。東証一部上場企業の時価総額が490兆円であるから、それに迫る勢いであると指摘されている。

 中国の人口を13億人とすれば、人口の13分の1の証券口座が開設されている。ベトナムの人口を8,500万人とすれば、その13分の1はの653万人。これだけの証券口座数がベトナムにあっても不思議ではない。

 現在のベトナムの証券口座数が30万を超える程度であるから、これから証券口座が20倍以上も増える余地がある。このように考えれば、ベトナムの株式市場の本格的な成長期は、これから始まる。一般国民の所得水準が上昇し、それに伴って証券口座も増えることは確実である。

 他方、現在の証券会社数は80社であるが、最近の株価低迷によって収益悪化の会社も多いと聞こえている。ベトナム株式市場の将来の成長は間違いないのだが、証券会社の性急な設立は過剰な競争を招く。当面、経営体力のない証券会社の統廃合が予想される。

 かつて建設ブームと言えば、レンガ会社が多数設立され、過剰供給となり、それで経営不振となった。また、人気のある海鮮料理の店があれば、それを模倣した海鮮料理店が周辺に乱立する。シルクの店もそうだ。証券会社の設立も、これと同類である。多数乱立の企業の中から市場がそれらを淘汰する。これがベトナム市場経済の特徴とみなすことができる。カルテル・談合・行政指導と無縁の競争経済は、日本以上に市場競争メカニズムが機能していると言えるかもしれない。

 

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