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2008年6月19日 (木)

カンボジアの証券法について(8):ベトナム法との比較

第14条 証券の発行と公募の申請条件
 本章が適用する申請が、カンボジア王国の公共の利益になるかどうかを決定する目的のために、CSEC長官は次の点を考慮しなければならない。

1.証券発行者の統治と財務履歴の特質。

2.カンボジア一般における証券市場と資本市場からの必要性:それには存続可能な市場の発展のための必要性も含まれる。

3.申請された発行と公募の成功の可能性:その中には、提案された公募の下で購入または販売が申し込まれたすべての証券が、発行または売却されることを確約した引受契約を締結した引受契約書または提案書の存在が含まれる。

4.関連した証券市場において証券を上場するための要件。

5.この章の条文に従って情報開示書類を発行するための要件。

6.申請に関連した公共の利益を守るために適当であるとCSEC長官が判断したすべての他の問題。

第15条 申請された証券の発行と募集の承認
 この法律の第12条の下で提出された申請をCSECが承認する場合、申請した人または人々は、この法律に合致した申請通りに証券の公募を実施し遂行することができる。

shineコメントshine:第14条の3は、「引受契約書」が申請書類に含まれることを規定している。この引受機関は、証券会社であると思われるが、それ以外にカンボジアに存在する商業銀行や投資銀行も公募証券の引き受けは可能なのであろうか。こういった素朴な疑問が発生するのだが、その質問窓口はどこなのか。現地での確認事項である。

 上記の第14条の5では「情報開示書類」と記載されている。この原文の英語は、Disclosure documentとなっている。趣旨からすると、これは通常の「目論見書」(prospectus)ではないかと想像される。ただし「情報開示書類」には、「目論見書」以外の書類が含まれることも考えられる。この法律は、公式の英語訳ではないために、こういった混乱があることを予めご理解いただきたい。

 また、率直な印象であるが、ベトナム証券法に比較して、カンボジア証券法の条文は、極めて曖昧で具体的でない。それは、CSEC内部の規定・規則によって補足されるのでろうが、その公開と公平性が求められる。

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