« 『月刊アジアネットワーク』編集部を訪問 | トップページ | 日本ASEANセンター・カンボジア人ヴォン=サム=アン投資部長に会う »

2008年2月11日 (月)

東南アジアの経済動向:日本アセアンセンターを訪問

 先週の金曜日に東京・銀座にある国際機関・日本アセアンセンターを訪問した。各国の資料が多数用意されており、さらに具体的な投資・貿易の助言も日本語で対応してくれる。アセアン諸国に旅行やビジネスを考えている人は、同センターを訪問すれば有益であろう。

 最初に私は、貿易部長・寺西武英さんからアセアン諸国の対日輸出用の商品についての説明を受けた。ちょうど展示会があったばかりで、各国から数社の商品がセンター内に陳列されていた。ベトナム・ラオス・カンボジアはシルクなどの手工芸品が主であるが、シンガポールやマレーシアからはデザイン性の高い工業製品が並べられていた。

 日本人の大部分は、アジア製品と言えば、値段が安いという先入観があるが、けっしてそうではない。彼らは「安売り商品」ではなく、自社商品の「ブランド化」を目標にして努力している。したがって日本での商談では、そう簡単には値段を下げない。私自身は、JICA(国際協力機構)の研修セミナーなどでは、アジアからのビジネスパーソンの受講生に対して、そのような内容を講義している。品質の良悪によって価格の高低がある。これは市場経済において当たり前の論理である。

 さて以下は、東南アジアと日本・中国における経済成長率(GDP)を示している。2007年(推定値)に基づいてアセアン諸国上位6カ国に順位づけている。 

          2007  2006  2005  2004  2003(年)
○中 国     10.0  10.7  10.4  10.1  10.0
○日 本      2.3    2.2   1.9    2.7   1.4
1.ベトナム    8.0  8.2  8.4   7.8   7.3
2.ラオス     7.1    7.6   7.1   6.4   6.1
3.カンボジア  7.0   9.5  13.4  10.0   8.6

4.インドネシア  6.0    5.5   5.7    5.0    4.8
5.フィリピン    5.8    5.4      5.0     6.2       4.9
6.ミャンマー   5.5    7.0    13.2    13.6    13.8
 (引用者注)2007年および他年度の一部は推定値。
 (出所)国際機関アセアンセンター『ASEAN-日本統計ポケットブック2007』p.16。

 10%台の中国に次いで、8%台のベトナムの経済成長率の安定性が目立っている。また、それに次ぐラオス・カンボジアの成長も顕著である。さらに2003~2005年までのミャンマーの成長も驚異的である。

 BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)の次にベトナムが成長するという認識は正しいが、その次は意外と、ラオス・カンボジアが注目である。中国が成長する。そしてベトナムが成長する。そうなれば、その周辺国であるラオス・カンボジア・ミャンマーが派生的に成長して当然である。

 私は、インドシナ3カ国(ベトナム・ラオス・カンボジア)に数年前から注目してきた。上記の経済成長率を見れば、これら3カ国が、中国との南北回廊やタイとを結ぶ東西回廊のインフラ整備に伴って、相互連関的・相乗的に発展するように思われてならない。事実、ベトナム企業や中国企業が、ラオス・ベトナムに対して直接投資や貿易を通して影響力を高めている。

|

« 『月刊アジアネットワーク』編集部を訪問 | トップページ | 日本ASEANセンター・カンボジア人ヴォン=サム=アン投資部長に会う »