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2008年2月 5日 (火)

ベトナムの大金持ち:どの程度の富裕層がいるか?

 Vietnam Investment Review, No. 850, Jan.28-Feb. 3, p.14は、ベトナムの2007年の「株式資産による富裕層上位100人」の記事を掲載している。

 その上位4名は、次のとおりである。
1.3億9400万ドル: Dang Thanh Tam
   KBC会長・社長、ITA取締役 
2.2億3100万ドル: Pham Nhat Vuong
   Vincom大株主        
3.2億1800万ドル: Tran Dinh Long
   Hoa Phatグループ会長     
4.1億7500万ドル: Nguyen Duy Hung
   Saigon Securities Incorporated会長  

 2006年のトップ(1億5,000万ドル)であったFPT会長・社長のTruong Gia Binh氏は第7位になり、1億600万ドルであった。昨年トップの金額から今年は3倍以上になっていることが注目される。

 これについて同紙はコメントを掲載しているわけではないが、本来は一般国民に対して、これほどの資産家が株式市場を通して生まれたのかを説明する必要がある。株式投資をすれば、100億円も儲かるとなれば、家を売って借金しても株式を買おうとする人々が出てきてもおかしくない。一発逆転の勝負だ!!

 これらの富裕層の所得は「創業者利得」であって、単純な株式売買の利益ではない。こういった基本的な知識を広く国民に周知させる必要がある。個人投資家は、銀行預金と同様の余裕資金を株式投資することが原則である。

 私見では、これらの富裕層はベトナム経済発展の貢献者として賞賛されてもよい。ただし問題は、その資金の使途である。こういった資金が国外流出する場合、それが合法的であっても、ベトナム政府は何らかの規制を発動するリスクがあると考えられる。おそらく、その規制は、国民の批判に応じることが根拠になるであろう。

 賢明なベトナム人の富裕経営者なら、こういった創業者利得を社会還元するであろう。まだまだ多数存在する貧困層に対する寄付や支援は「美談」である。かつての日本の明治時代の実業家にも、そういった人々が存在した。

 いわゆる外国人投資家や外国ファンドも合法的な投資であれば、問題ないというのではなく、こういった富裕層に対する世論の動向に注意である。その動向によって、政府規制の発動の可能性が予想されるからである。このような問題に留意することが、ベトナム株式投資における「政策・規制リスク」の軽減になる。

 以上は、合法的な投資であっても発生するかもしれない「リスク」である。非合法的な株式投資は論外である。真っ先に規制対象となることは当然である。

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