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2008年1月20日 (日)

流通・マーケティング・実学の拠点:流通科学大学の新理事

 流通科学大学と言えば、ダイエー創業者の中内功氏が設立した大学という印象が一般的であったし、そのように私も紹介してきた。すでに大学はダイエーと関係をもっていないが、その方が、説明が簡単だったからだ。

 しかし先日1月18日に、同大学の理事会があり、以下の方々が理事に就任された。これらの新理事のメッセージは次を参照されたい。http://www.umds.ac.jp/cms/news/detail.php?id=768

 伊藤雅俊氏 株式会社セブン&アイ・ホールディングス名誉会長
 岡田卓也氏 イオン株式会社 名誉会長相談役 
 清水信次氏 株式会社ライフコーポレーション代表取締役会長兼CEO
 川 一男氏 株式会社シジシージャパン取締役副会長

 この中で川一男氏は、故・中内功ダイエー時代の功労者であると聞いているが、それ以外の3氏は、いずれもダイエーのライバル企業のトップであった方々である。それらの方々が流通科学大学の理事に就任されるということは、同大学が、ダイエー中内の大学から、名実ともに流通科学を追究する大学になったことを意味している。

 企業経営の観点から見れば、大学は生き残りをかけた競争の時代に入った。学生数は減少しているのに、大学は増加するという異常な世界が日本の大学の現状である。このような中での生き残り策は何か。

 企業経営における通常の対応は、外国市場に販路を拡大し、さらに国内市場では「差別化」を強化する。この両者を統一した戦略が最善であろう。日本でオンリーワン、つまり世界でもオンリーワンの「強み」をもって外国市場を開拓する。

 このような意味で、流通科学大学の国内での「差別化戦略」が鮮明になった。今回の理事会の人事はその第一歩である。さらに4月からの新学長は、神戸大学大学院教授である石井淳蔵氏である。すでにマーケティングの大家として全国的に著名である。日本でオンリーワンの流通・マーケティングに特化した大学という評価は、新学長によってより以上に強化されるだろう。

 これらの国内戦略の次は海外戦略であると思われる。そういっても、すでにアジアからは多数の大学が留学生を積極的に受け入れている。そうであるなら、アジアの一部とは言うもののインドは? さらにアフリカは? ロシアは? ブラジルは? 国際戦略には常に「先手」が必要であろう。

 私見では、これらの「先手」を読むための注目のポイントは、JICAの動向であると思う。すでに「日本人材協力センター」をベトナム・ラオス・カンボジア・ウクライナなどで設立してきた。このセンターの設立は、日本企業の一般的な関心の「先行指標」になっていると私は考えている。現在のJICAは、緒方貞子理事長の影響もあり、アジアからアフリカに関心が移行しているように思われる。しかし、アフリカでは欧州・アメリカに地理的な近接性で負ける。

 それではどうするか。海外戦略は、どの大学にも共通した課題である。私見では、経営資源を一気に集中して海外のハードルを超えることである。そういった決断ができるかどうか。大学でも企業でも経営の要点は共通していると私は思う。

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