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2007年12月 2日 (日)

ベトナム情報、日本株を動かす?

 JUKI・ベトナムは、ホーチミン市のタントワン輸出加工区に最も早くから進出し、当初は中国のリスク分散として工業用ミシンの組み立てを意図していたが、その後に精密部品生産・加工(ロストワックス鋳造)に転換した。中国の組み立てとベトナムの部品製造の棲み分けに成功し、現在のベトナムでは部品設計が独自にできる水準に達しようとしている。

 いろいろお世話になった前任の佐藤社長は日本に帰国されたが、今でも記憶に残っている指摘がある。「ホーチミン工科大学の学生は優秀だ。こういった人材を十分に確保したい」。最近では、ベトナム人のIT人材が注目され、理工系学生に対する日本企業の採用意欲が高くなっている。しかし佐藤前社長は、早くから進出した現地企業として、その採用ブームの前にベトナム人の優秀性に着目されていた。

 丸紅は、ベトナム中部で石炭火力発電所・風力発電所の建設を検討していると報道された。来年度中に石炭火力発電所の建設準備を進める予定で、投資総額は15億ドルと言われている。丸紅はベトナムで工業団地開発に関与していないが、資源エネルギー分野では先行している。ベトナムで老舗の総合商社は日商岩井、現在の双日である。日本の総合商社の中で、現在でもベトナムでの取扱量は首位を維持している。

 また、ベトナム即席ラーメン市場のシュア過半数を維持するエースコックは、キリンビバレッジの協力で飲料品の販売に乗り出すという。エースコックは、ベトナム国内販売網を熟知しているから、キリンが生産する飲料品販売ルートは容易に開拓できる。ベトナム人の嗜好に合致した商品投入ができれば、その成功は間違いないであろう。エースコックは、ベトナムにおける「総合食品メーカー」に向けて着実に戦略を進めている。

 このようなベトナム情報が、「材料銘柄」として日本の株価に反映されるようになってきたのではないか。この検証は必要であるが、ベトナムを過小評価してはならない。少なくとも、小さなベトナム情報が日本の株価を動かす可能性は十分にあると言える。

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