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2007年12月20日 (木)

ラオス・カンボジアの特集(1):問題意識

 今日からラオスとカンボジアの連載を開始する。これまでにベトナムは多数、ラオスは数本の拙稿を私は発表しているが、カンボジアに関する拙稿は未刊行であった。そこでラオス・カンボジアに関する経済・企業経営の現状と諸問題を考察することにする。

 ラオスとカンボジアは、すでに生産基地として確立したタイと現在進行形で投資が増大しているベトナムに挟まれて注目度は低かった。たとえばラオスにおいて総合商社の常駐の日本人駐在員は不在である。カンボジアの駐在所長がラオスを兼任している。そのカンボジアであっても、数年前までJETRO(日本貿易振興機構)投資アドバイザーが常駐していたが、今では事務所が閉鎖されてしまった。

 このようなラオス・カンボジアが、東西経済回廊の開通によって注目を集めるようになった。ミャンマーからタイを経由してベトナムを結ぶ陸上輸送が整備されると、その中間に位置する両国の経済的な役割が注目される。ともかく安価な労働力が魅力である。

 さらに両国は天然資源大国である。地球規模で経済成長が継続することを考えれば、限りある天然資源の不足は明白であり、その価格上昇は必然である。そうなれば、天然資源大国であるラオス・カンボジアは、ベトナムと同等以上に注目されて当然である。

 すでに韓国はカンボジアに査証なしに入国できるのに対して、日本は査証が必要である。ラオスに対しては世界遺産都市ルアンパバーンに韓国政府はODAによって大学を建設中である。日本は韓国に比較して、ラオス・カンボジアに対する影響力は必ずしも大きいとは言えない。日本のODA総額は韓国よりも大きいけれども、民間企業の直接投資が小さいために国家としての存在感が小さいと考えられる。

 最近になって、ようやくベトナムが日本企業によって本格的に注目され、実際に直接投資が進んでいる。しかし隣国のラオス・カンボジアに目を向ける日本企業は少数である。その理由は明白である。これら新興国に対する情報が不足しているのである。

 私見では、ベトナムに進出した企業は、ラオス・カンボジアを一体化した視点でビジネスを考えるべきである。これら3カ国はインドシナ3カ国として緊密な政治的関係を維持しているからである。その関係をビジネスとして具現化するためのインフラストラクチャーが、前述の東西経済回廊とみなされる。ベトナム・ラオス・カンボジアにおける緊密な政治関係が、今後は有望な経済関係に発展する。このような展望に基づいて、ベトナムに比較して情報不足であるラオスとカンボジアを紹介してみようと思う。 

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