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2007年10月27日 (土)

ロータス投資運用会社提供「ベトナム経済ニュース(15)」:上場株式と未上場株式

 以下は、ハノイのロータス証券投資ファンド運用管理会社のザンタインIR担当責任者からの報告である。

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 昨日、投資会社の日本人社長がロータス社を訪問しました。会議は主に定期報告書の内容や証券市場の動態また投資方針についてでした。

 その話し合いの中で一番気になるところは、やはり上場株式と未上場株式に関する日本人投資家の認識です。日本ではベトナム証券市場に関する情報が少なく、上場株よりも未上場株の方が安価で、上場してから株価は上昇する可能性が高く、魅力的だと考える投資家が多いようです。

 ただし実際は、未上場株の情報の透明性や信頼性が上場株よりも劣り、株価も上場株より安くないのです。その典型的な例ですが、昨年販売されたある銀行の未上場株は今年になって株価が半分に下落してしまいました。他方、上場株の中でも1年も経過しない内に3~4倍も株価が上昇した実例があります。

 株式投資は、リスクの高い投資分野だと言われています。上場株・未上場株を問わず、広い視野で見て、投資対象を選択するべきであるということが弊社・タイ社長からの助言です。
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 コメント: 「未上場株を買って必ず儲かる」という日本人の思い込みがあるが、通常は大きなリスクが伴う。「上場しないリスク」である。もともと未上場株は、より大きなリスクがある。したがって上場時の大きな利益も期待できる。ハイリスク=ハイリターンである。

 これに対してベトナムの未上場株は、株式市場の黎明期における政府の上場促進政策が後押しして「上場しないリスク」は小さい。したがって通常の結論は、ローリスク=ローリターンである。それをローリスク=ハイリターンと思い込むところに誤解が生じる。

 現在、ローリスク=ハイリターンが期待できる株式投資の方法は、「戦略的パートナー」として株式会社化する準備段階で株式を取得することである。この時に取得した株式は、その後にIPOの入札を経て、未上場株としてOTC市場で売買された後に上場することになる。

 このように最も魅力的な戦略的パートナーは、企業からは安定株主として期待されているから、少なくとも3年~5年の保有が必要である。また、最低でも数百万ドルの資金が用意できなければならない。そして最大の要件は、情報力と信頼性である。こうした条件をベトナムで備えているのは、現在のところ金融機関や投資ファンド会社しかない。

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