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2007年6月23日 (土)

日本IBM(株)流通事業推進事業本部長・伊藤孝氏のご講義:21世紀の業界展望

 私が担当する「実学」講義のひとつである「21世紀の業界展望」では、7月23日(土)に日本アイ・ビー・エム(株)流通事業推進事業部長・理事・伊藤孝氏をお招きして、ご講義を賜った。

Dscf1692  注:左の写真は、クリックすると大きく鮮明に見ることができます。

 「IT社会の将来動向」というテーマで、21世紀の「ユビキタス社会」(いつでも、どこでも、だれでも、何でもつながるネットワーク社会)の展望が語られた。

 日本のIT(情報技術)業界の出発点は、1964年の東京オリンピック開催にさかのぼる。この当時、オンラインが初めて登場。データ通信の最初であった。その後の1970年の大阪万国博覧会では、民族学博物館の情報が日本で最初にデータベース化されたそうである。オリンピックと万博は、日本の高度経済成長の契機となったように思うのだが、IT業界にとっても画期的な出来事であった。

 それから今日までのIT業界の歴史を見れば、ハードの販売は常に価格下落が伴う。1970年代の大型コンピュータは1台当たり100億円であったが、今では、より高性能のパソコンが10万円で買える。ハードの販売は価格下落が常に伴う。そこでサービスを販売する。さらにビジネスモデルを販売する。次から次に時代の変化に対応して付加価値の高いビジネスを追求する。

 伊藤さんのご講義を聞いていて、IBMの歴史は、大胆なイノベーションの歴史であることが理解できた。常に時代を先取りする。このような経営理念が、変化の激しいIT業界での存続条件ではないか。時代を先取りする。これは、すべてに共通したビジネスの要諦だ。

 私自身が最も印象深かったことは、外国語の自動翻訳機械の完成が近いということだ。こうなれば、外国語コンプレックスは解消される。その代わりに、その国の文化を学ぶために外国語を学ぶようになると伊藤さんは指摘された。いわゆる語学力ではなく、コミュニケーション能力が問われる時代が来るということだ。外国人とのコミュニケーションが目的であって、外国語それ自体を学ぶことが目的ではない。このことが、翻訳機の登場で明確になるだろう。

 まさに「21世紀の業界展望」という科目名にふさわしい夢のあるご講義であった。ご多忙の中を大学にお越し下さった伊藤さんに感謝を改めて申し上げたい。

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