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2007年5月18日 (金)

ベトナムで新たに「総合商社」を設立する:その背景は何か

 日本の中小企業は、多様で高度な技術を集積し、日本経済の発展を支えてきた。その中小企業が、国際競争の下で疲弊している。取引先からの恒常的な納入価格の下落要求は、中小企業の経営を圧迫してきた。それが、中小企業の魅力を低減させ、人材不足や後継者不足といった問題を生んでいる。高い利益を謳歌する大企業に対して、以上のような中小企業は苦悩しながら下積みの「すそ野」を形成してきた。

 ベトナムについて「すそ野産業」の発展が中国に比較して不十分であると評価する大企業は多いが、その日本の「すそ野産業」を育成し、そして疲弊させた主体も大企業である。さらにその大企業ですら、成果主義の拙速な導入や正規従業員の削減などによって社内の「モラール」は低下しているように思われる。さらに投資ファンドによって、株主優先の経営方針に移行せざるをえない状況が生まれている。

 これらの状況を考えれば、日本の労働者は、これまでに経験したことがないような苦境に立っている。それでも社会の安定が維持されているのは、これまでに蓄積してきた金融資産や日本人固有の特性(忍耐力・協調性・楽天性・非論理性---)があるからだろう。ただし、そのような社会の矛盾が、最近になって多発している異常な犯罪として噴出しているのかもしれない。

 もっとも政府の政策が全面否定されるべきではない。規制緩和によって新しい中小企業も多数生まれている。弊社・合同会社TETも、その恩恵を受けている。最低資本金の規制が撤廃されたからこそ、弊社は設立できたのだ。私の周囲を見ても、多数の若手経営者が続々と輩出されているような雰囲気がある。前述のような大企業に「見切り」をつけた「脱サラ」組だ。これらの中小企業が、いずれは大企業に成長していく。これが日本経済の今後の成長と活性化に貢献すると言われれば、その通りである。

 私は、このような最近の若手経営者と、これまでの「すそ野産業」を構成してきた技術や経験をもった経営者の双方が、ベトナムという舞台で融合できないかということを考えている。ベトナムにも、有能な若手経営者もしくはその予備軍が多数存在している。日本とベトナムの中小企業の経営者が協力し、ベトナムで「総合商社」の活動を広げる。

 貿易・ファイナンス・プロジェクト開発・不動産開発など広範な分野をそれぞれの中小企業の得意分野でカバーする「総合商社」だ。日本で不可能なことを、ベトナムで可能にする。このような夢をもった仕事が、ベトナムでできれば楽しい。日本経済の閉塞感を脱するために、ベトナムは絶好の国だと私は思う。

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