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2007年5月16日 (水)

ベトナム鉄道の副総裁が来阪:株式会社化で資金調達を!

 現在、ベトナム鉄道の副総裁を代表とする研修団が来日中だ。本日、日本ベトナム経済交流センターが主催する夕食会に出席した。ベトナム側が総勢9名、日本側もほぼ同数であった。

 私の話す「ベトナム語」を初めて聞いたという日本人の参加者もいたが、ともかく私は、こういう機会ではベトナム語を話すことにしている。外国語は話さないと忘れる。私の場合、1998年にベトナム語を勉強した当時と比較して、ほとんど進歩していないが、何とか当時の水準を維持する努力をしているという状況だ。ともかく、日本でベトナム語を勉強する時間がない。

 TRUNG副総裁は、気さくな方で日本酒の「100%飲み」を何回かした。「100%飲み」とは「一気飲み」のことだが、「いっき、いっき」という掛け声の代わりに、ベトナムでは「モッ=チャム、モッ=チャム」と連呼する。「100、100」という意味だ。こういうベトナム語は絶対に忘れない。

 私の飲酒について言えば、最近は「麦焼酎」を愛好しているが、ベトナム人の口に「麦」は合わないようだった。やはり「米の文化」だから、日本酒が一番だろう。これは、よく飲んだ。「米焼酎」は試してみなかったが、ベトナムにも米の蒸留酒があるから、おそらく違和感はないだろう。

 さて、ベトナムで新設される高速鉄道に対して、日本政府はODA資金を提供することになっている。ベトナムにおける鉄道の近代化と発展は、地球のエネルギー問題や環境問題を考慮すれば、自動車の発展よりも優先されてよいかもしれない。効率的・効果的なODAの使途が期待される。

 私見では、ベトナム鉄道の発展の可能性は大きい。たとえば駅の構内の売店を近代化する。さらに駅の改築に伴うホテル建設や商業施設の導入。駅周辺の住宅地の開発。これらは、日本の鉄道会社の発展の歴史であるが、同じ発展過程をベトナムも参考にできる。

 ここで強調したいことは、それらの資金調達である。全面的にODAに依存する必要はない。たとえば全国の駅の売店を別会社として統合し、その会社の株式公開をすればよい。さらに株式上場を目標にすればよいのだ。株式市場を活用すれば、これまでよりも資金調達は容易だ。鉄道本体は国営を維持するとしても、鉄道関連事業は別会社として、株式公開することは、ベトナム鉄道によって十分に検討されてもよい。

 なぜ、ここで本体は別にするかといえば、やはり安全性と収益性という対立する問題があるからだ。鉄道事業を民営化して、株主のための収益性を追求するようになれば、どうしても安全性の維持が後回しになる傾向がでてくるだろう。民間会社として優秀であればあるほど、経営の効率化やコスト削減が最優先されなければならない。それでは、安全性はどうなるのか。もちろんCSR(企業の社会的責任)という観点からは、安全性は最優先の課題である。このような最優先課題の対立・矛盾を解消もしくは調和することが経営者の手腕である。

 私は、JR西日本の事故の教訓は、ここにあると思う。この意味で、ベトナム鉄道には、周辺事業において大胆に株式会社化を進めて資金調達をすると同時に、本業の鉄道輸送では「公共事業」として国営企業形態を堅持する。「民営化」と「規制緩和」を推進してきた日本の歴史は後戻りできないであろうが、ベトナムは日本から学ぶことができる。以上、鉄道に素人の愚見である。

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