« 世界の「日本ブランド」を維持する:牛尾治朗氏の日本観 | トップページ | ベトナムとミャンマーを結ぶ「東西経済回廊」:最近の動向(中) »

2007年5月 6日 (日)

ベトナムとミャンマーを結ぶ「東西経済回廊」:最近の動向(上)

 THE JAPAN TIMES, THURSDAY, MAY 3, 2007は、「ベトナム-ミャンマー道路は希望と懐疑を生む」という取材記事を掲載している。以下では、この内容を紹介する。

 この道路は、いわゆる「東西経済回廊」を意味する。東西経済回廊は、タイとベトナムをラオス経由で結ぶルートである。このほかに、タイとベトナムのホーチミン市をカンボジア経由で結ぶルートも「東西回廊」と呼んでいる。この記事の道路は、ベトナム中部のダナンからドンハ、そしてラオス経由でタイに入り、ミャンマーのマウィアミネ(Mawiamyine)に至るルートである。

Dsc04149  さて、この記事における東西経済回廊の建設費用は総額17億ドル。その少なくとも3分の1が日本の経済援助である。東西経済回廊の総計画は、アジア開発銀行によって1998年に承認され、2008年に完成する。昨年、タイのムクダハンとラオスのサバナケットの間に「第2国際メコン川橋」が完成し、人と物の国境を超えた往来がすでに加速している。

 しかしながら日本企業は、東西経済回廊を重要な物流ルートとして未だ認識していない。JETROハノイセンターの石渡所長は次のように述べている。「東西経済回廊は確かに物的物流を促進する。しかし貧弱なインフラを考慮すれば、それが実現するまでには、しばらく時間がかかるようだ。」

 このプロジェクトは、アジア開発銀行のアジア太平洋地域多国間開発局によって始められた。その顕著な特徴は、高速道路が4カ国のどの首都も通過しないことである。その代わりDsc04164に、それらの国々の最も未発展の地域を通過する。国境を超えた人と物の移動が促進されれば、最貧地域の発展ペースを加速し、貧困削減が期待される。

  この戦略の成功事例は、「ラオバオ特別経済商業地区」である。これは、ベトナム政府によってラオス国境に1998年に建設された工業団地であり、その規模は15,804ヘクタールに達する。

 写真上は、ダナンからラオバオに向かう東西経済回廊。建設中のホーチミン道路に山岳部で連結する部分である(2005年6月に筆者撮影)。写真下は、ラオバオ工業団地である。当時、ほとんどが空き地であったが、どのように最近は変貌したのであろうか。再訪問してみたい場所である。

 ラオバオには、中国とタイの企業が進出している。その多くは製造業であり、税金控除と政府の優遇策を受け、タイ・ベトナム・ラオスに製品供給する足がかりとしている。総投資額1億2,060万ドルの地域における操業中または操業予定の45プロジェクトの中で、10プロジェクトが外国資本である。また観光の増加は、この地域の好機を助長する。(以下、続く)。

|

« 世界の「日本ブランド」を維持する:牛尾治朗氏の日本観 | トップページ | ベトナムとミャンマーを結ぶ「東西経済回廊」:最近の動向(中) »