« I believe in myself; 安藤美姫を見て考える | トップページ | 前途多難なベトナムと日本のEPA締結:今年中に可能か? »

2007年4月 9日 (月)

ロータス社提供「ベトナム経済ニュース」(6):ベトナム株式市場の展望

 『ベトナム経済時報』(2007年4月3日)は、「ベトナム証券市場:素晴らしいチャンスを提供している」という見出しで、マービン=デービス(Mervyn Davis)・スタンダード=チャータード(Standard Charterd)グループ会長のインタビューを紹介している。

 「ベトナム資本市場は現在、注目される大きな転換期を迎えている。ベトナム金融システムは拡大していると共に、次第に自由化されており、ますます外国会社がベトナム債券に投資しているのが現状だ。ベトナム証券市場の発展は時には加速したり、時には遅延したりするが、それが市場の現実だ。ベトナム政府は金融市場の自由化・開放化を遂行しており、それに応じて国内金融市場と外国資本市場を巧みに監督できるようになってきた。今後のベトナムは、WTO加盟後の履行義務を完全に実現できると私は信じている。」

 外国人がベトナムについてコメントするとき、辛辣な批判はできにくい。これはベトナム固有の問題ではなく、どの国にも共通していることだ。その国との関係を断絶して全面戦争する覚悟があれば別だが、そうでなければ、それ以降のビジネスや人間関係に障害が起こる場合がある。

 たとえば深刻な汚職や不正を外国人が発見した場合でも、その告発の影響が幅広い関係者に及ぶことを考えれば、その国に二度と来ないという決断がない限り、さりげない示唆や注意にとどめておくべきだろう。

 上記のデービス会長の指摘は、ベトナム証券市場は、市場に任せた動きをしているということだ。それは当然のように思われるが、一般に政府や規制当局が市場に対して強引に規制したり、政策誘導したりりて、市場の原理を歪めることも多い。そういったことがベトナムにないとは言えないが、大きな視野で見れば、市場の原理に従っているとデービス会長は述べている。

 現在、個人投資家の短期売買によって株価は高騰している。これは、たとえば日本でも韓国でも台湾でも、株式市場の黎明期には同様のことが起こった。株式市場がマネーゲーム化していた。その後の経済発展に伴って企業規模が大きくなる。企業は増資し、その引き受け先として法人株主・機関投資家が増大する。創業者や個人投資家の所有比率は減少する。これによって株価は安定する。

 このようなシナリオがベトナムでも妥当するなら、ベトナムにおける投資信託の発売が望まれる。かつて1999年に郵便局が郵便貯金業務を開始した。銀行に加えて一般国民の資金運用の手段が増え、郵便貯金は成長を続けている。近い将来にベトナム投資信託が発売されれば、それは現在の外国投資ファンドの「受け皿」にもなるし、長期的な資産運用の手段を国民に提供することになる。

 ベトナム株式市場の長期的な発展の「波」に乗ることに、大きな懸念はないと考えられる。

|

« I believe in myself; 安藤美姫を見て考える | トップページ | 前途多難なベトナムと日本のEPA締結:今年中に可能か? »