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2007年2月 4日 (日)

ベトナム株式投資と為替レートの関係:4年間で12.67%!!

 ベトナムに株式投資する場合、われわれ外国人投資家は為替レートの影響を受ける。いわゆる為替リスクである。日本の場合は、二重のリスクがある。円とドル、そしてドルとドンの為替変動の影響である。

 たとえばベトナム旅行すれば、直接に円をドンに換金できるのだが、その換算の間に円とドルの為替レートが介在している。米ドルとドンのレートは短期的に安定的だから、対ドルの円レートが円安になれば、対ドンの円レートも円安になる。

 まず、円とドルについては、たとえば『週刊エコノミスト』(2007年2月6日号)は、「円」の暴落という特集記事を掲載した。確かに、長期間の低金利が続き、将来の経済の不確実性が高まっているときに、自己の生活を守るためにも、外国投資に個人資金が大量に流出するのは当然である。私見では、今後の「団塊の世代」の退職金が、かなり外国投資に向かうことも十分に予想される。これらの要因は、さらなるドル高・円安を誘導する。

  ベトナムにおける為替レートの推移

 年    為替レート(ドン対1ドル) 変化率%
1995   10,970          ------
1996   11,100          1.16
1997   11,746          5.82
1998   13,300         13.23
1999   14,000          5.26
2000   14,200          1.43
2001   15,000          5.63
2002   15,243          1.62
2003   15,478          1.54
2004   15,570          0.59
2005   15,857          1.84
2006   16,000 (速報値)   0.90
2010   17,990 (予測)    
(注) 中央銀行公表インターバンク市場レート。
(資料) ベトナム統計総局『統計年鑑』各年度版および報道。
(出所) 東京三菱UFJ銀行『ベトナム経済情勢』2006年12月号から抜粋。

 ドル高・円安の傾向は、ベトナム株式投資に好都合だ。できるだけ早くベトナムに投資した方が、為替差益を獲得できる。たとえば実際、昨年1月の送金レートが116円として、現在は121円。1ドル当たり5円=4.31%の為替利益だ。それでは次に、米ドルとベトナムドンの為替変動はどうなっているか。

 上図をみれば、明白な「ドン安」傾向である。これは、外国人投資家にとって不利益だ。たとえば2006年に1株3万ドン(=1.88ドル)で買った株式が、4年後の2010年に3万3800ドンに値上がり(12.67%)しても、そのドル換算は1.88ドルとなり、利益は消滅する。なお、この計算は、2010年の為替レートが17.990ドンという上図の予測値を使用している。最近のドンのレートは安定的に下落しているから、この予測値は説得力がある。

 以上、これから4年間で12.67%以上の値上がりがなければ、ベトナム株式投資の収支はゼロと予想される。言い換えれば、この「4年間で12.67%」より以上の値上がりがあれば、ベトナム株式投資は利益がでるということだ。ただし円安が進行すれば、この値上がり比率はもっと低くても利益が生まれる。

 このことをさらに言えば、円安が12.67%進めば、為替リスクから自由になる。4年間で現在の121円が136円の円安(12.67%下落)になれば、ドン安の損失は円安で補填される。要するに4年後の2010年に、1ドル=16,000ドンが17,990ドンの「ドン安」になっても、1ドル=121円が136円の「円安」になれば、為替の変動の影響は受けない。

 私は、数ヶ月で2倍や3倍になった株式が続出している事実を知っているから、ベトナム株式投資について楽観的である。しかし「4年間で12.67%」を疑問に思う人はベトナム株式投資に躊躇するだろう。

 ただし客観的に見て、ベトナムの経済成長率が低く見積もって毎年7%とすれば、今後4年間で経済規模は31.07%増加する。経済が30%以上成長しているのに、株価成長が半分以下の12.67%は通常考えられない。株価が12.67%上昇すれば、「ドン安」の為替差損は解消する。残りの為替リスクは円レートであるが、「円安」傾向があるとすれば、それは為替差益を生む。

 結論として、ベトナム株式投資は儲かるということだ。以上、簡単な為替レートの計算による議論だ。これを信じるかどうか。投資家の自己責任の問題である。

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