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2007年2月 7日 (水)

ベトナム人との仕事:サービス業の成功の秘訣

 これまでの日本企業のベトナム直接投資について、多くの事例は製造業であった。そしてハノイやホーチミン市のJETRO(日本貿易振興機構)事務所に相談に行ったり、日本で開催される各種の「ベトナム投資セミナー」に行けば、ほとんどの場合、推奨される投資形態は「100%外資で工業団地に進出しなさい」というものだ。その主な理由は、「煩わしい慣行や意思決定の調整を気にすることなく、本来の生産活動に集中できるから」である。

 この指摘は、私の拙著でも紹介しており、その通りだと思う。しかしこれは、特に輸出加工型の製造業の場合に最も妥当すると思う。ベトナム国内販売を考慮しなくてよいからだ。工業団地というベトナムから離れたような別世界の中で生産に専念する。このような状況を作り上げることができれば、ベトナム進出は成功する。

 しかし工業団地で100%外資の進出が万能策かといえば、必ずしもそうではない。たとえばエースコック=ベトナム社は、ベトナム国内で製造と販売の双方で活動している。当初は、国営食品企業の大手であるヴィフォン社と合弁であり、その後に外資100%に円満に転換した。もし最初から外資100%であれば、製造はともかく、販売は成功したのかどうか? もっともエースコック社が進出した当時の「外国投資法」は100%外資を認めていなかった。

 製造は最初から100%外資でよいと思う。「日本のもの作り」や「品質管理」を集中して教育・伝達する。しかし、販売は100%外資で難しい。ベトナム国内市場の流通システムにおける支払い条件や販売促進などの慣行を理解してこそ、日本人による革新性が活きてくる。ベトナム人から国内販売については学ぶことが必要だ。

 この販売ということを広く言えば、サービス業ということだ。金融業・旅行業・教育なども広くサービス業に含まれる。これらの顧客はベトナム人だ。そうなるとベトナム人から学ばざるをえない。この「学ぶ」ということを謙虚に虚心にできる企業が、サービス業での成功の秘訣ではないか。私が関係している「ロータス証券投資ファンド管理会社」の少しばかりの経験から、このように私は確信するようになった。日本での「思い込み」や先入観は捨てた方がよい。

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