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2007年1月18日 (木)

ベトナム株価高騰の原因は何か?:株式市場の発展法則

 新年を迎えて、ベトナム株式が高騰している。その理由は何か? また、それは「バブル」ではないのか? これらの問題を考えてみよう。

 ベトナム株式価格の高騰の原因は、主に次のようであると考えられる。
(1)新しい証券法が新年から施行された。
(2)ベトナム人大衆投資家の増加。
(3)外国人投資家・外国人投資ファンドの投資額の増加。
(4)証券会社・証券投資管理会社の増加。

 (1)は、(2)・(3)の背景である。また、証券会社や証券投資管理会社の最低資本金が(1)によって上昇するために、昨年の駆け込み申請と認可があった。これらの会社が積極的に投資を開始しつつある。(4)も株価上昇の要因である。

 この株価急騰について、企業収益以上の「バブル」という見解がベトナム国内にある。この「バブル」という指摘は、ベトナム当局がベトナム国民に警戒を促す意図があると考えられる。さらに言えば、ベトナム国民の政府批判や社会不安を回避する意味がある。これらが株価暴落で生まれることは、ベトナム共産党が最も見たくない悪夢である。要するに、「バブル警戒報」は経済的よりも政治的な理由で発信されている。

 これまでのブログでも説明したように、外国人投資ファンドの膨大な現金が、優良株式を割安(適正価格)で購入するために蓄積されている。これらの資金が、大衆投資家の「狼狽売り」による株価下落時に買いに動員される。株価下落の「下支え」だ。短期投資目的の大衆投資家の売買が、長期投資目的の外国人投資ファンドによって買い支えられる。

 長期投資目的の外国人投資ファンドは、短期的な株価変動に鈍感だ。投資方針は長期持続。このような状況は、浮動株の減少を意味する。その結果、株価の乱高下が生まれやすいし、現在の株価は割高という指摘も当たっている。

 以上の話は、統計に裏付けられたものではなく、私見にすぎない。しかしそれが正しいとすれば、現在の株価高騰や近い将来の株価下落は、ベトナム人や外国人の個人投資家が主役である。これらの価格変動は、長期的な株価上昇トレンドから見れば、単なる微変動である。

 このように考えれば、ベトナム株式市場における今後の最大の危機は、外国人投資ファンドが売りに出る時だ。この大株主の交代が円滑に進行するかどうか? これが問題である。この主役交代が円滑に進むシナリオは、ベトナム法人や個人富裕層の成長に依存している。これらが新たな主役として登場し、外国人投資ファンドの売りを吸収する。そうでなければ、外国人投資ファンドの「売り逃げ」による株価暴落となる。最悪のシナリオ展開だ。ただし、この暴落後にも買いに入る投資家が必ず存在する。これが、株式市場発展の歴史的な法則である。 

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