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2007年1月22日 (月)

ベトナム株式市場の高騰:強気100%で「問題ない」か?

 本日付けのNNA(インターネット新聞)には、以下のようなベトナム株式市場に関する記事と私のコメントが掲載された。

 ホーチミン市証券取引所の株価指数、VNインデックスは先週19日、前日比39.96ポイント(4.06%)の大幅上昇となり、1023.05ポイントと過去最高を更新。初の1000ポイントの大台に乗せた。特に今年に入ってからの上昇は顕著で、初取引の終値741.27ポイントからの上昇率は38%に上っている。

 私のコメントは、100%強気だ。行け行けドンドン。かつての日本におけるバブル経済前の雰囲気だ。当時(1989年末まで)の日本の様相を想起すれば、ベトナムの株価高騰が危険な領域に入る時期は、ベトナム人一般国民の動向に着目して判断すべきだ。

 たとえばハノイやホーチミン市の大学の中に「株式研究会」が結成されたり、一般に貧乏な地方出身学生が、株式投資は儲かるというので、資金を出し合って株式を買い始める。私の顔なじみのホテルの中年女性経営者は、保守的でケチなのだが、この女性が株式投資を始める。タクシーの運転手が「私も株で儲けた」なんて言い出す。こうなれば、いよいよ株式ブームは終焉=転換期を迎える。学生や主婦や一般国民が株式投資に乗り出すと、株式市場に流入する資金供給が限界に近づいたことを意味する。

 資金供給が継続する限り、株価は上昇する。この意味で、バブル崩壊の損失を回避するためには、資金供給の動向を注意深く見守ることだ。ベトナム現地の証券会社や証券投資管理会社は、実際に株式売買の手口を把握しているので、この資金供給を鋭敏にに感じることができるだろう。さらには、上述のような一般国民の動きを見ておく。

 今後のベトナム投資における最大の懸念材料は、大規模な投資ファンド間の株式所有の交代が円滑に進むかどうかである。膨大な資金量をもった外国人投資ファンドが、投資資金を回収するために株式を売却する。この株式の「受け皿」があるかどうか。この局面が、ベトナム株式市場の健全な発展にとって重要なポイントだ。

 私は、この時期までに企業や国民の所得が向上し、外国人投資ファンド株式が、ベトナム人の個人や法人の株主に移行することが理想だと思っている。もちろん新たな外国人投資ファンドが参入することもありうる。

 今後、政府当局はバブル懸念を何度も表明するだろう。株価収益率が異常に高まることもあるだろう。しかし資金供給が継続する限り、ベトナム株式は「行け行けドンドン」で問題ない。この意味で、今は一番、ベトナム株式投資家にとって幸福な時期だ。最大の問題は「行け行け」路線から後退・撤退する時期の見極めだ。また、どのようなシナリオで後退・撤退するかだ。ここで、冷静で客観的な分析と決断が求められる。ただし、この時期の到来が、まだ数年先であることは間違いない。 

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