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2006年12月10日 (日)

ベトナム投資ファンドの運用成績:日本向け「ロータス投資管理会社」誕生

 ベトナム投資ファンドの運用成績はどうなっているか? 投資家にとって最も重要な点だ。この成績を考えるとき、注目される新しい「投資管理会社」がベトナムで正式認可される見通しだ。

 それは、ベトナムで初めての「日本人向け」の「ロータス投資管理会社」だ。同社は、ベトナム国家証券委員会から11月に大筋で認可を受けた。資本金50億ドン(約3500万円)。この会社の会長であるソン氏によれば、すでに試験的に運用を始めている私募ファンドの運用実績は、11ヶ月で1.75倍に達するそうである。この数字は凄い。

 ベトナム投資ファンドの老舗であるキャピタルパートナーズ証券が募集する「ドラゴンファンド」の詳細については、次を参照してほしい。組成以来、25%の資産増加。しかし最近6ヶ月間で見れば、マイナス成長となったりしている。この報告だけを見れば、ベトナム投資ファンドは高利回りとは言い難い。
http://www.capital.jp/invest/vdf-report.pdf 

 また、モーニングスター社の評価によれば、たとえば中国株の投資信託は1年間で60%を超える成果を上げている(参照:朝日新聞、2006年12月9日)。さらに以下で詳細を見れば、70%以上の値上がりは、やはり中国株ファンドである。
http://www.morningstar.co.jp/fund/menu/

 このように見れば、上記の「ロータス投資管理会社」の「試験ファンド」の実績は世界のファンドの中でもトップクラスである。同社の会長ソン氏は、「日本ベトナム経済交流センター」のハノイ代表も兼務。日本とベトナムの経済交流を促進するために、日本人の投資家向けの投資ファンド会社を自らで設立したいと考えたそうである。(注:日越経済交流センターについては、次を参照。http://www.j-veec.jp/

 これまでの「ドラゴンファンド」は、イギリス系の投資管理会社。それ以外の日本からのベトナム投資についても、「日本人向け」を目的にした投資管理会社はベトナムに存在しなかった。

 これまでの日本とベトナムの友好な経済関係を考えれば、このような日本人向け投資ファンド会社が、もっと早くに設立されても不思議ではなかった。しかし日本では、やはり「モノづくり」が優先されてしまうのだ。野村證券ですら、ベトナムでは証券会社でなく、「野村ハイフォン工業団地」を最初に建設した。

 このことは、けっして悪いことではない。しかし欧米系の投資管理会社に日本が先を越される必然性はなかった。欧米企業に手数料や管理費を食い物にされる必要がなくなった。直接投資・ODA・貿易・観光に加えて日本人の間接投資=証券投資がベトナムの経済発展に直接貢献する「橋頭堡」が、ロータス投資管理会社によって築かれたのだ。

 新たに設立された「ロータス投資管理会社」は、日本人ではなく、ベトナム人自身の手によって設立されたことに価値がある。ベトナム民間企業の発展が製造業だけではなく、金融証券業にまで拡大していることを象徴しているからだ。

 なお「統一企業法」によって、会社設立は容易になっているが、それは製造業についてである。証券業界は、財務省管轄の下に国家証券委員会が厳しい審査と監督をしている。同社は、その認可を受けた会社であるから、通常の製造業に比べて信用度は抜群である。投資家の多額の資金の受託業務であるから、厳格な審査は当然といえば当然である。

 日本とベトナムの経済交流を促進すると言っても、それが単なる理念やスローガンでは実質的・継続的な交流にならない。その活動によって十分な利益が生まれなければならない。日本もベトナムも双方が得する「ビジネスモデル」が必要だ。これこそが真の経済交流だ。この意味で、すでに高い運用実績をもっている「ロータス投資管理会社」の投資ファンドは、今後の発展が大いに期待される。日本の投資が、ベトナム経済発展に貢献し、そのリターンで日本の投資家も利益を享受する。これほど理想的な経済交流が可能となるのは、世界でベトナムだけ、そして今の時期だけしかないと思われる。

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