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2006年12月 1日 (金)

ベトナム投資ファンドの新たな登場:「ノーロードファンド」の特徴

 新たに設定されたベトナム投資ファンドが、募集を始めている。グローバル=リンク=インベストメント株式会社が販売する「ベトナム株ノーロードファンド」である。同ファンドについては、先々週の『週刊現代』で紹介されていた。

 このファンドの最大の特徴は、手数料が無料ということである。また成功報酬は15%と低めに設定している。また、インターネットを通した「匿名組合」の形式でファンドを販売・募集している。

 これは、ユナイテッド=ワールド(UW)証券と同様のビジネスモデルである。同社も現在、「ベトナム民営化ファンド4」を募集中であり、これまでにベトナム投資ファンドの募集・運用の実績をもっている(http://www.uwg.co.jp/)。このUW社については、本ブログでも何度か紹介した。UW社に比較して、この「ノーロードファンド」は、すべてに割安な費用となっている。それが最大の「売り」だ。(注:ただし、販売手数料は無料だが、管理手数料1.5%や助言報酬料0.25%が必要である。)

 このファンド組み入れ株式は、グローバル=リンク=インベスト(GLI)社の戸松信博社長がベトナムで企業訪問されて選定されるそうである。これは確かに賢明だ。ベトナム企業の公表される会計情報が必ずしも信用できないというリスクは、本ブログでも指摘した。ベトナム投資ファンドの先駆的な役割をしてきた「ドラゴンファンド」も、この企業訪問の重要性を指摘していた。

 なお、このGLI社のHPを見ると(http://www.gladv.co.jp/gli/noload/index.html)、現地の投資管理会社が明示されていない。通常は、証券会社の口座を通して、または投資管理会社を通してベトナム株式を購入する。そうすると日本に対する売買利益の正規の送金が可能だ。これらの証券会社・投資管理会社は、ベトナム財務省傘下の国家証券委員会(SSC)の厳しい審査を経た会社であり、それだからこそ信用できるし、それだからこそ外国送金も可能である。

 たとえば先に紹介したUW社は、インドチャイナ=キャピタルという投資管理会社を通してベトナム投資している。これに相当する投資管理会社は、「ノーロードファンド」の場合、どこの会社であろうか。これが不明である。ただし、たとえば私が証券会社に口座を開設し、その口座を通しての投資や日本送金は可能だ。しかし未公開株や未上場株の売買について、その利益を日本送金する場合、その利益の出所を証明することが必要であると思われる。これが煩雑だ。実際、このようなことを経験していないので、どのように煩雑かは想像もできないが---。

 また私の理解では、匿名投資事業組合の場合、公募での資金募集はできない。「ライブドア」や「村上ファンド」の投資ファンドも、匿名投資事業組合を利用したが、これらの資金募集は私募である。たとえば日銀総裁と同じように私も「村上ファンド」で儲けたいと思ったとしも、何らかの紹介や縁故がなければ投資できない。前述のUW社の場合は、金融庁の承認を受けており、インターネット経由の資金募集は、まったく問題ない。

 公募のファンドは、不特定多数の一般の投資家を相手にする。したがって、それらの投資家の中には金融知識のない人々も含まれていると想定される。したがって、一般の投資家を保護するための制度的な要件が求められる。「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」(通称:出資法)において、次のように規定されている。

 (出資金の受入の制限) 第一条  何人も、不特定且つ多数の者に対し、後日出資の払いもどしとして出資金の全額若しくはこれをこえる金額に相当する金銭を支払うべき旨を明示し、又は暗黙のうちに示して、出資金の受入をしてはならない。

 以上の「出資法」に照らして、この「ノーロードファンド」は問題ないのであろうか。商法における「匿名組合」の公募とHPに明示されているから、おそらく問題ないのであろう。以上、日本送金と出資法に関する2点が、私の素朴な質問である。ベトナム投資の一般的な私見は、すでに拙著でも表明しているし、このブログでも紹介した。その要点は、ベトナムのことは信頼できるベトナム人に聞くということである。あのディープなベトナムの世界を外国人が理解するのは、そう簡単ではないからだ。

 どのような場合でも株式投資は自己責任である。リスクとリターンの見極めは自分ですることが原則だ。このことを前提にして、ベトナム株式投資に資金が流入することは大歓迎である。この意味で、新進の「ノーロードファンド」の今後の発展が期待される。

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