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2006年12月19日 (火)

ベトナムドン建て投資ファンド組成:その意義と実現可能性は?

 これまで「ベトナム投資ファンド」について、いろいろ書いてきた。この中には誤解や誤謬もあると思われる。ベトナム人の友人・知人や日本の弁護士に確認しなければならないことは多々ある。確かに、それは研究者としては重要な作業だが、このブログは必ずしも常時、そういった立場を一貫しているわけではない。

 ある時は、映画好きのおっさん、ある時は、偉そうな先生、ある時は、変人のおじさん、ある時は、ちょい悪の教授、ある時は、新米の会社経営者なのだ。このようにご理解いただけると助かる。

 さて、かねてよりの親しくしていただいているベトナム在住の日本人社長の方からメールを頂戴した。「ベトナムドン建て投資ファンド」はできないのかという要望であった。確かに、ベトナム在住者なら「ベトナムドン建て」はメリットがある。為替リスクから自由になるからだ。また、在ベトナム会社の余剰資金の運用先として投資ファンドは有効だ。また、何度もベトナム訪問する観光客も「ドン建てファンド」は悪くない。

 ベトナム投資ファンドの場合、通常、次の4つの組み合わせの為替変動の影響を受ける。いずれも対USドルの仮説例である。
     投資開始時     ⇒⇒⇒   投資回収時
 ① 120円 ☆ 16000ドン    100円 ☆ 18000ドン  = 円高・ドン安
 ② 120円 ☆ 16000ドン    140円 ☆ 18000ドン  = 円安・ドン安
 ③ 120円 ☆ 16000ドン    100円 ☆ 12000ドン  = 円高・ドン高
 ④ 120円 ☆ 16000ドン    140円 ☆ 12000ドン  = 円安・ドン高

 ベトナム投資ファンドの資産価値の上昇が同じであると仮定すれば、日本円で最も利益が大きい最善の組み合わせは、④円安・ドン高。最悪は、①円高・ドン安。②と③は、それぞれの円高とドン安の程度に依存しており、その有利と不利は判断できない。

 現状では、ベトナムは傾向的に「ドン安」である。したがって、①よりも②が望ましい。しかしWTO加盟に前後してベトナムは対米輸出が好調である。これが持続すれば、中国の「人民元の切り上げ」というような事態が生まれる可能性もある。つまり、傾向的な「ドン安」から反転して「ドン高」になることは否定できない。そうなれば、③と④の組み合わせになり、最善の④が実現するかもしれない。

 どのようにしても為替変動のリスクは伴う。これに対して「ドン建て」であれば、為替変動は無関係になる。現状の多くの投資家は「ドン建て」には無関心であるかもしれないが、たとえば期間が10年間のファンドを考えた場合、おそらく間違いなくベトナムの生活環境は改善しているだろう。そうなれば、ドン建て投資ファンドを基礎にしてベトナムで悠々自適の生活を楽しむことができる。

 また仮に「オープン型ドン建て投資ファンド」が設定されれば、次第に所得が向上するベトナム人が購入するようになる。そうなれば、円安・ドン高という最善のタイミングを判断して、所有するドン建てファンドを解約してドルにしても良いし、さらに円にも交換できる。

 以上、USドル建て投資なら返金もUSドル建てとなる。また円建て投資なら返金も円建てになる。これらには為替リスクが伴う。これに対して「ドン建て投資ファンド」にすれば、返金もドン建て。このドンを投資時よりも円安・ドン高のタイミングで、ドルまたは円に交換する。こういうことがベトナムで可能か? また可能であっても、実現するのか? もう少し商品化のために検討する必要はあるだろう。

 

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