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2006年11月23日 (木)

今日は映画を見た:「父親たちの星条旗」

 昨日のブログは疲れた。反論や批判の執筆はエネルギーを通常以上に消費する。また、あまり後味の良いことではない。そこで休日の今日は、高校生の長男と映画「父親たちの星条旗」を見に行った。

 映画は、太平洋戦争における硫黄島の日米両軍の攻防を米国側から描いている。上陸の戦闘場面は迫力があった。この映画が事実に近いとすれば、圧倒的な人員と物量の米軍に対して日本軍は善戦している。ぜひ12月公開の第2部「戦場からの手紙」を見たいと思った。これは、日本側から見た硫黄島の戦闘を描いている。

 ここで「善戦」という言葉には語弊があるかもしれない。そこで玉砕した日本人の気持ちを忘れてはいけない。事実は「善戦」といった「きれい事」ではないと思われる。もちろん「戦争反対」は当然である。ここでは、娯楽としての映画についての話に限定していることをお断りしておきたい。

 この映画の多くは、全米で行われた国債販売キャンペーンに時間を割いている。この場面からは、この時期に米国側は財政負担が巨額となり、さらに国民の厭戦気分が広がっていたことがわかる。これも意外な発見であった。米国も苦戦していたのである。

 戦争映画は、死別した兵士を思う肉親や恋人を描くことが定番だ。そのことで戦争の悲惨さを訴える。そして兵士間の友情や感情の起伏を描写する。これらの定石にこの映画も従っている。この意味で新鮮みはないが、期待通りの戦争映画ということになる。

 以上、いくつかの新しい発見はあったが、それほど感激という映画ではなかった。5☆満点として、☆☆☆というところである。渡辺謙が主演する第2部に期待しよう。おそらく、両作品を見なければ、この映画を評価できないと思われる。本来なら一挙上映が望ましいのだが、興業の都合から2部に分けたと想像される。

 遠い昔の高校生や大学生時代の私は、日本映画を代表する長編作品「人間の条件」や「戦争と人間」の一挙上映を1日がかりで映画館に行った。もちろん「お弁当」を母に作ってもらった。この映画も、そのようにして上映されるべきだと思った。映画館の経営効率から考えると、観客の回転数を高めるために2回に分けて上映し、さらに入れ替え制の上映方式が合理的である。

 しかし映画の顧客層を考える場合、「忙しい現代人」という側面が依然と継続していると同時に、高齢化社会における「時間に余裕のある現代人」という側面も併存していると思われる。この映画の観客層は、どちらに焦点を当てるべきか。

 私見では、後者であると思う。第2部を単独上映した後に、第1部と第2部の連続上映を期待したい。私自身、お弁当を持って再び見てみたい。もちろん、DVDの発売では両者のセット販売もありうると想像されるが、ぜひ映画館でも連続一挙上映を提案したい。 

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