« ベトナムビジネスの「見栄」の意味は? | トップページ | トランコム(株):増収増益を牽引する物流情報サービス事業 »

2006年11月26日 (日)

ベトナムビジネス研修の講義から:社内に眠る知識を活用する

 VJCC(ベトナム日本人材交流センター)ビジネスコース日本研修の最終日(24日)において、私は次のような話をした。

 (注:この研修は、JICA(国際協力機構)が主催し、大阪府の外郭団体であるIBO(大阪国際ビジネス振興協会)が実施した。)

 それは、いわゆる「知識管理:ナレッジ=マネジメント」の視点を企業経営に導入するということだ。この概念は、一橋大学大学院の野中郁次郎教授と竹内弘高教授が著書(『知識創造企業』東洋経済新報社、1996年)で発表している。

 ベトナム人研修生10名全員が熱心にメモしていたから、この話の反応は良いと実感した。ベトナム人は勉強好きであり、多くの本や新聞を読む。今回の受講生もそうである。しかし知識は、明示的な「形式知」だけでなく、文字で表現されにくい「暗黙知」からも習得できる。そして前者よりも後者により価値がある場合が多い。5S実施から「改善」運動に進む場合、そのヒントは従業員の「暗黙知」の中に眠っている。企業内の「暗黙知」を引き出し、それを「形式知」として把握することが経営者・管理職の役目だ。

 研修では、以上のような話をした。その前提として、次の例から始めた。「自転車の乗り方を皆さんは知っていますが、これを文章で説明できますか? 難しいでしょう。この自転車の乗り方を「暗黙知」と呼び、文書で説明できれば、それは「形式知」になります」。

 私見では、このことを敷衍すれば、ビジネスにおける経営者の「勘」とか「直感」と呼ばれてきたことも「暗黙知」に含まれる。もし、これを「形式知」に転換できれば、それは新しい発見になるかもしれない。成功した経営者の「勘」や「直感」の内容を一般化して説明できれば、それは、一般企業の経営意思決定の場面で大いに参考になるであろう。

 このような問題意識が、今回の研修を通して芽生えた。このような問題を頭の片隅に常設しておきたいと思う。このようにして仕込んだ「ネタ」のヒントが、何かの瞬間に「パッとひらめく」ことを期待したい。また、この観点から、これまでの会社設立までの私の「勘」や「直感」の経験を整理しておきたいと思う。これについては、また後日に紹介する。

|

« ベトナムビジネスの「見栄」の意味は? | トップページ | トランコム(株):増収増益を牽引する物流情報サービス事業 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/7888/4316815

この記事へのトラックバック一覧です: ベトナムビジネス研修の講義から:社内に眠る知識を活用する:

« ベトナムビジネスの「見栄」の意味は? | トップページ | トランコム(株):増収増益を牽引する物流情報サービス事業 »