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2006年10月 2日 (月)

ベトナムコーヒーについて一考察:WTO加盟に備えた品質改善

 風邪の初期の熱っぽさがなくなった。元気回復だ。今日は一日、ハノイを走り回る予定だ。大学の月曜日1時間目の2回生のゼミは休講。学生に連絡済み。それは補講で対応する。先生が元気で走るところを見せないと、学生は付いてくるはずがない。もっと正直に言って、勤勉に講義する先生と違って、私は「ちょいワル」先生を目標にしているのだ。

 昨日の夕方、鈴木さんとYさんに会って「お土産」を渡した。ベトナムは、確か昨年からか世界第2位のコーヒー輸出国になっている。ベトナムコーヒーは有名だが、ベトナム在住10年を超える鈴木さんのリクエストはコーヒー豆。「日本からの豆は香りが違う。美味しいコーヒーが飲みたい」というのが、最近の鈴木さんの願いだ。その後にお目にかかったYさんには「大福もち」。「こんなに食べたら太ってしまう」と言いながら笑顔は大福もちのようだった。それがまた嬉しい。

 さてコーヒーの味は好みがあると思うが、香りの有無は素人でも判断できる。確かにベトナムコーヒー豆の香りは薄い。これは品種の特性と言うよりも、加工技術の問題だと思う。もっと豆を乾燥させて焙煎後も品質管理して、販売時点でも真空パックにするなど、香りに配慮した生産工程を導入する必要があるのではないか。

 ちょうどカンボジアのプノンペンで、日本人の倉田さんが胡椒の製造販売をしている。これは本ブログで紹介した。この胡椒を日本で使っているが、香りは抜群だ。胡椒は味だけでなく、香りでも楽しめることが理解できた。この香りは倉田さんの店だけのものだ。コーヒーも同様であろう。

 これまで国産コーヒーを保護するために、ベトナムでは輸入コーヒーの関税は高く設定されていた。(注:これについては昨日、最近の関税表を書店で購入したから、調べれば数字はわかる。) しかしWTO加盟後は、輸入関税の引き下げとなるだろう。そうなれば、香り高い輸入コーヒーがベトナム市場により安価で参入する。国産コーヒーに競争力はあるのか。

 私は、品種改良と加工技術の改善という「正攻法」でしか競争力強化の方法はないと思う。そうでなければ、ベトナムコーヒーは即席コーヒーの原材料としての地位が確定してしまうだろう。このようなことは、すべての製品・業種について言える。

 国際競争力は一朝一夕で養成されるものではないが、どこかの企業が最初にその努力を自社で始めることが出発点だ。その企業は、いつかは同業他社との差別化を達成し、超過利益を獲得できるようになるだろう。業界内での高い評価も受けることができるだろう。自社製品の「ブランド」を確立できるだろう。これが、その努力と勇気の報酬である。その成功に伴って、同業他社の模倣が拡大する。それによって、業界全体の品質改善が進む。

 政府が上から品質改善を訴えるよりも、市場経済においては、以上のような個々の企業の努力と勇気がその具体的な推進力だ。

 最近のベトナム民間企業の創意工夫や改革意欲を見ていると、そういった努力に挑戦する企業が十分に存在していると思う。次は、そういった努力を資金的・技術的に支援する体制である。民間の活力を導入・促進する。こういった改革の方針が、WTO加盟を控えたベトナム政府に期待される。それが最善・唯一の方法であろう。

 そのために、たとえば「ベンチャーファンド」の導入だ。外国人の投資資金を導入し、技術支援もして品質改善を促進する。その後に株式市場で上場を果たす。中小企業の「成功物語」を支援するベンチャーファンド。日本では情報過多のために、このような企業の選択は難しいが、逆にベトナムでは優秀企業の発見は容易だ。合同会社TETは、こういった仕事をしたい。

 昨日、上記のYさんに弊社TETの名刺を見せたら、大笑いされた。「これ何する会社ですか?」。確かに名刺には、株式投資のプロモーション、研究調査のコラボレーション、調査旅行のプロデュースといったカタカナ言葉を並べた。普通に考えれば、怪しい会社だ。真面目に説明すると、以上のことを目標にする会社です。 

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