JETRO大阪本部・関西経済連合会・ベトナム投資計画省主催『ベトナム投資セミナー』の開催:ズン首相の切れ味は鋭い
今日は、表題の「ベトナム投資セミナー」が、午後1時30分~午後3時30分までリーガロイヤルホテルで開催された。
JETRO理事・鷲尾友春氏、グエン=タン=ズン首相、ベトナム計画投資省・ヴォー=ホン=フック大臣、株式会社タカコ・石崎義公社長、ベトナム=ギソン=セメント・森紀雄社長の講演があった。
この日のメイン講演者は、何と言ってもズン首相。日本での「初顔見せ」である。以前に、ファン=バン=カイ前首相の講演も大阪で聴いたことがある。前首相は、どちらかと言えば、伝統的な政治家の答弁と言えるような差し障りのない話であったが、他方、ズン首相は、その若さと明確な語り口が印象的であった。政治家と言うよりも、エリートのビジネス=パーソンの雰囲気がある。
中部ダナンのフラマ=リゾート=ホテルで当時の副首相であったズン氏と私は偶然に会っている。中部から南部では「ズン」を「ユン」と発音する。VIPが来るのは、ホテル正面の入口からの赤い絨毯で理解できたが、従業員に来ても、最初はだれのことか分からずに当惑したことを覚えている。
ズン首相は、会場からの質問にも的確に回答し、さらに自分よりも年配の投資計画省や商業省の大臣を指名し、自らの回答を振り分けた。このような年配者に対する配慮がなければ、内閣を率いることはできないであろう。彼自身の答弁からも、即断即決の指導力を発揮できそうなシャープな人物であると思われた。
ズン首相は、東京で安倍総理と会談し、ベトナムと日本が「戦略的パートナーシップ」に基づいた協力関係を築くことで合意したと述べた。これまでの単なる友好関係ではなく、「戦略的」な関係を築くというのである。
この意味は、想像するに、将来の目標に向けた長期的な友好・信頼関係を持続するということであろう。この場合、将来のベトナムと日本の関係は、どのように描くことができるかが課題となる。
私は、兄弟姉妹のような関係になるような気がする。また、かつての英国と日本のような関係になるのかもしれない。この場合、英国が日本で、日本がベトナムだ。このような将来のベトナムと日本の関係を想起してこそ、「戦略的」と言える。
私は、今ベトナムを支援・協力しておけば、将来にはベトナムが日本を助けてくれると考えている。国家レベルだけでなく、企業レベルでも個人レベルでもそうである。たとえば今、ベトナムに株式投資すれば、それが将来の自らの生活を助けてくれる。今、日本の資産がベトナムを支援すれば、将来、ベトナムの経済成長力が日本を支援してくれる。
私自身の「戦略的」なベトナムとの関係は、以上のようである。このような関係の構築は、ただ何となく友好関係を享受していては不可能である。こちらからの「戦略的」な働きかけが必要である。そのための決断力が必要である。決断=「思い切り」のできない人に戦略を語ることはできない。それは、単なる評論=机上演習でしかない。
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