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2006年9月23日 (土)

大友達也『わがボス中内功との1万日』(中経出版、2006年9月)を読む:これほどまでに率直に語られた「中内功論」はなかった!

 表題の著書を読んだ。著者の大友さんは元ダイエー秘書課長。最後の仕事は流通科学大学資料館の館長であり、何度か大学でお目にかかったことがある。

 同書の内容は驚きである。中内さんの女性問題や、ウソの話。けっして善人ではなかったという指摘。晩年にお金に困っていたという話。ここまで書いて良いのかという裏話の連続だ。しかし「暴露本」や「告発書」という「いかがわしさ」や「敵意」を感じさせない。おそらくそれは、中内さんに対する著者の敬愛の気持ちが全編に込められているからだろう。

 さらに同書で注目されるのは、その各ページに挿入された脚注である。脚注だけを読んでも中内さんの人となりが伝わってくる。絶版となった『わが安売り哲学』からの「中内語録」も興味深い。この『安売り哲学』はぜひ再版してほしい。また英語版が出れば、ぜひベトナムでも読んでほしい著書である。出版は1969年であるが、今でも含蓄は深い。

 9月19日に中内さんが亡くなって1年が経過した。大学は学長も替わり、新しいカリキュラムでの1年生も入学してきた。教員評価も本格的に始まった。古き良き時代の大学は過去のものだ。それはそうだろう。社会経済環境が変化している中で、大学だけが不変というわけにはいかない。

 100名を超える教員の中で、開学当初から勤務している教員は私を含めて10名ほどになってしまった。いずれ中内さんを直接知る教員は少数になるだろう。大学創設者・中内功の精神や熱意を伝承することが必要な時代になった。私は私のできる限りで、中内さんの考えていた「実学」を今後も追究したい。それに加えて、1994年に「夜明け前」と中内さんが評価したベトナムの「流通革命」に貢献したい。また中内さんとの約束で、ラオス清掃ボランティア活動は10年間継続しなければならない。

 最後に、著者の大友さんに対して、人間・中内功を率直に淡々と紹介していただいた勇気に敬意を表するとともに、長年のお仕事に「ご苦労さま」と改めて声をかけさせていただきたいと思う。

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