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2006年8月22日 (火)

ハノイ報告:日曜日・月曜日・火曜日の諸事

 昨夜から、部屋のインターネットが接続できずに困っていた。今は、もう大丈夫。私はパソコンの単なる利用者なので詳細は不明だが、おそらくIPアドレスの自動取得がうまくいかなかったようである。レセプションでIPアドレスの数値を聞いて、それを直接入力して、インターネット接続が復活した。

 以下、日曜日・月曜日・火曜日の出来事を列挙しておく。

8月20日(日)

1.鈴木さん(ハイハコトブキ前社長・POEME店長)と日本料理店「満寿多」で昼食。同店の店長は増田さん。ベトナムの安田火災海上に勤務され、退職後に開店された。鈴木さんが社長当時、保険契約をされた間柄である。住宅地の一画の「隠れ家」のような店で、2階からは間近にバマウ湖が見える。さらにタイミングが合えば、やや離れてベトナム鉄道の列車が走る。なかなか雰囲気がよい。

2.夕方に板東あけみさんに会う。タイビン省から戻られた。昨日、ダイエットのために夕食は食べないと誓ったのだが、やはり会わないわけにはいかない。板東さんのために再び日本料理店「ととや」で夕食。「ととや」はホーチミン市からハノイに数年前に進出。私が滞在した1998年に比べて日本料理店は飛躍的に増加した。カンボジアでは日本食を食べなかったから、日本料理店を2軒まわってもいいだろう。

8月21日(月)

1.板東あけみさんと保険省の前で待ち合わせ。三進交易(株)の新妻所長にお目にかかる。板東さんは、すでに説明したように11月に開催されるベンチェ省の国際セミナーの準備をされている。このセミナーには、人口家族児童委員会のレ・テイ・トゥー大臣が初日に出席し、歓迎挨拶をされる予定である。ベトナム64省すべての保険局から代表が集まり、さらに外国参加者も参加。「母子健康手帳」をベトナム全土、さらに世界に広げようとする試みである。総数200名が参加。英語とベトナム語の同時通訳には、ホーチミン医科大学のドン教授が担当。同教授は、米国でMDとPhDを取得された逸材である。このセミナーの趣旨に賛同されて同時通訳を引き受けられた。板東さんの説明を初めて隣で聞いたが、思わずホロッとする。涙もろくなったのは年寄りの証明だ。こういった社会福祉事業の実践は、若い学生に聞かせたやりたいと痛感した。流通科学大学にも社会福祉コースがあるので、ぜひ講演の機会を設定したい。

2.三井住友銀行のハノイ駐在員事務所を訪問。斎藤所長と樫永さんに対応していただいた。ここでは弊社(合同会社TET)のベトナム送金について質問した。ベトナム送金の仕組みが理解できたのは収穫だった。日本から海外送金する場合、日本の銀行の店頭で送金手数料を支払う。その後にベトコン銀行からも支払い請求が来る。この金額がマチマチであり、その仕組みは不明であった。それは以下のようである。企業口座の場合、送金額の0.1%。下限5ドル~上限100ドル。個人口座の場合、0.005%。下限2ドル~上限150ドル。もし三井住友銀行間の送金なら、こういった費用が不要。ただし残念ながら、同行の支店はホーチミン市にしかない。ハノイ支店の開設が期待される。なお、斎藤所長はベトナム語が堪能であり、板東さんの仕事の意義をよく理解していただき、ご協力を賜ることになった。

3.VDF(ベトナム発展フォーラム)の大野健一教授(政策研究大学院大学)と面会。最近の研究の情報交換をした。大野教授は、工業省における2輪車のマスタープラン作成の仕事をされているそうである。WTO加盟の影響についても意見を伺った。米国企業が本格的に進出してきても、その影響はサービス業・小売業・金融証券業に限定される。製造業は、やはり日本などが中心であり、大田区のような中小企業の産業集積の形態をベトナムに移植できないか検討中だと述べられていた。私は、ホーチミン市で訪問したG7マートの話や、最近の株式市場の動向について説明した。さらに板東さんの資料をお渡しした。

4.トヨタ自動車のキムリエンのショウルームのハイさんに面会。板東さんから寄付のお願いをした後、WTO加盟の影響を伺った。広州から部品をハノイに持ち込んで組み立てる。こういうシナリオは当面はないと指摘された。ベトナム進出の関連部品メーカーを支援するために部品輸出センターを設置した。トヨタ自動車はベトナムで最大の市場占有率(30%)の企業であり、多目的車イノバは競争力も高い。しかし今週の水曜日(23日)に、ホンダがシビックの発売を開始する。2輪車のトップメーカーであるホンダベトナムが乗用車生産に乗り出した。これは一般のベトナム人も注目している。隣接する工場の日系企業間での競争が始まる。ハイさんは、板東さんのボランティア活動にも協力を約束していただいた。ベトナム人の母子の人命を救う日本人の活動に、理解と感動を示さないベトナム人はいない。

5.その後にJETROハノイ事務所の馬場さんに面会。板東さんの活動について、ご協力をいただくようにお願いした。個人的に努力していただけることになった。馬場さんは8月末で帰任され、後任には高野さんが着任される。次に貿易会社のツゥイさんに会う。いろいろ仕事の話をした。これは日越経済交流センターの案件である。彼女は、このブログで以前に紹介したリンちゃんの友人である。板東さんは、この日の深夜便で帰国された。その後に、中央大学の高橋教授がビエンチャンから来越。それに小松みゆきさん(日越友好協会)が加わって、私はビールで再会を祝した。

8月22日(火)

1.以前の私の留学先であった国民経済大学・経済発展研究所のフオン先生を訪問。研究の打ち合わせ。訪問企業の紹介やベトナム語の紹介状を書いてもらった。そのほかに依頼していた越僑の送金や投資関係の資料を受け取った。ホーチミン市越僑委員会でインタビューしたときは、2005年の越僑の対ベトナム送金額は30億ドルと聞いたが、この資料では、2004年が30億ドル、2005年は40億ドル。この資料が正しいと思われる。また越僑を調査するには、越僑が結成した「越僑クラブ」があり、そのインタビューも不可欠であることがわかった。

2.JETRO事務所を再び訪問。偶然にお越しになっていた市川JICA専門家と馬場さんに、私の拙著をお届けした。お二人は多忙そうにされていたが、それは、ちょうど先の日曜日から「ジャパンフェスティバル2006」がハノイで開催されているためである。この日のViet Nam Newsには、ズン首相と武部幹事長・冬柴幹事長の3名が並んだカラー写真が掲載され、両国の友好関係の発展が期待されると書かれていた。日本から野球ボールを3千個、野球グラブを百人分、贈呈したそうである。武部幹事長は、歌手の由紀さおりのミニコンサートにも出席し、一緒にお歌いになったそうだ。これらは大宇ホテルで開催。

3.その後に同じ建物の1階にある「ベトナム発展情報センター」で書籍を購入。さらにチャンティエン通りの「タンロン書店」でも書籍を購入。さらに路地で露店の書籍販売をするマイさんに会う。7月の訪越時には、いつもの路地から露店がなくなっていた。寂しく思っていたが、すぐ隣の路地で店を開いていた。偶然の出会いで嬉しくなった。この店とは10年近いつき合い。マイさんと一緒に昼食を食べた。「何がよい?」と聞くので、大好きな「ブンチャー」を頼んだ。いつも彼女は親切にしてくれるのだが、それだけ私が上得意先ということだろう。いつも100ドル前後の資料を買う。ここで2000年前には某日系企業の財務諸表のコピーが販売されたりしていた。さすがに今、そのようなことはない。私達が食事中に、越英辞書を買いにベトナム人が来た。新書を買うよりも安いのである。マイさんには2人の子どもがいて、夫は家でゴロゴロして働かない。この路地と奥の小部屋を借りて開業するのに毎月3百万ドン必要だ。露天の女子店員には月に百万ドン払っている。いつも一緒に店番をしていた妹は、今は隣の喫茶店で働いている。しょうもない会話だが、ベトナム語の勉強になる。

4.午後は、ホアン=ズォン会社のハイ社長に会うためにフンエン省のニット製品製造工場を訪問した。ハイ社長は、ハノイの貿易大学敷地内のVJCC(ベトナム日本協力センター)ビジネスコースで研修を受けて、さらにJICA研修生として昨年に来日した。その時の講師が私であった。訪問希望を電話で伝えたら、わざわざホテルまで迎えに来ていただいた。工場は、ハノイからハイフォンに向かう国道5号線に面した好立地である。ハノイにもハイフォンにも中国国境にも近いというのが立地選択の理由。製品の80%が輸出で、その90%がEU向け。工場は5Sのスローガンこそなかったが、清掃・整頓されていた。WTO後の競争激化に備えて、友人で取引先の中国の工場に3ヶ月および6ヶ月の研修目的で従業員を派遣したり、VJCCで研修生を学ばせたりして、人材育成に投資している。その後、ハイ社長に夕食にご招待いただいた。この日は昼も夜もベトナム人にご馳走になった。有り難いことである。

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