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2006年8月19日 (土)

ベトナムに移動します:やっとカンボジアが見えてきた

 今、19日の早朝。午前中、高橋教授と一緒に日本橋とキリングフィールド視察。午後にハノイに移動する。ハノイは、1998~99年に9ヶ月間滞在していたホームグランドである。明日の日曜日は完全休養。ホテルの部屋でビールを飲みながら本を読もう。

 さて、昨日は以下のような活動であった。プノンペン訪問は4回目であるが、ようやくカンボジアが見えてきた。ベトナムやラオスと同様に動けるという手応えを感じる。これが今回の最大の成果である。その理由は、それだけ多様で多数のカンボジア人と接することができたからである。少なくとも30分~1時間の真剣な会話するのだから、カンボジア人の理解が深まる。それに加えて、在留日本人の方々からの情報が、その印象を補強してくれる。

 1.プノンペンのDHLでカンボジア関係の書籍を日本に送った。一昨日買った「クラタ胡椒」を一緒に送ろうと思ったのだが、それが種子とみなされれば、日本の税関で検査される可能性があると窓口担当者が教えてくれた。トラブルは避けたいから、胡椒は自分でもって帰ることにした。書籍は10キログラムで200ドル近い料金。高いように思ったが、このまま帰国するならともかく、これからベトナムさらにラオスそしてベトナムにまで持参することを考えると、やはり日本に送ることにした。

 2.プノンペン商業会議所の事務局長テックさんにお目にかかった。彼は、会長ではなく専従事務局のトップである。日本からの投資を歓迎するという話をしていただいた。カンボジアの魅力は、政府の投資インセンティブである。銀行の送受金は自由であり、ベトナムのように管理が厳しくないそうである。たとえばベトナムは入金は簡単だが、他方、外国送金はその資金出所明示した書類が求められる。未確認だが、カンボジアの銀行はこれが自由ということだろう。ベトナム・カンボジア・ラオスの制度比較は、今回の研究テーマでもある。次回に目的限定で調査したい。

 3.在カンボジア日本大使館の村田さんと作田さんにお話を伺った。村田さんの前任国はベトナムであり話が弾んだ。豊富な石油・鉱物資源が、今後のカンボジア経済成長を牽引するという指摘があった。ベトナム国境付近のボーキサイト鉱脈は世界最大級。現在はDsc08069 自然保護のために伐採禁止であるが紫檀・黒檀など木材資源も豊富。また観光業も有望。アンコールワット観光も2000年に60万人。2005年が100万人。2010年には300万人の観光客が予想される。ここの問題は、観光地の上水道などインフラ未整備。観光客は現状で飽和状態である。資源・観光開発で政府税収を確保しながら、インフラ整備や大多数の国民が従事する農業の生産性を上げるシナリオが考えられる。

 私見では、現在の縫製業のみならず、既存または建設中の工業団地の企業誘致が促進されれば、それ以外の製造業の発展も期待できる。しかしこれは、たとえば次の相対的な比較で投資が判断されると想像できる。ベトナムの労働力不足・労働争議・賃金高騰などの状況、他方、カンボジアの労働力・人材の質的向上やインフラ整備の状況。周辺国との差別化が今後の発展方向を定めるように思われる。

 4.空港で高橋教授を出迎える。教授は、福沢諭吉や稲盛和夫についてベトナム語の翻訳書を出版したベトナム人の先生とホーチミン市でお会いになったそうである。以前に紹介したコンビニの「G7マート」の副社長のタオさんが、やはり福沢諭吉について知っているかと私に質問していたが、おそらくその翻訳書の影響なのだろう。

 5.カンボジアPANNASASTRA大学(PUC)の経営経済学部長のペン=ゴエゥン先生を訪問した。この大学の読み方は難しい。うまく発音できない。この大学の特徴は、すべての科目を英語で講義することである。入学試験で英語があり、不合格の場合は英語コースで英語を勉強する。大学システムは完全な米国流。教科書も英語。英語を読んで英語で講義を受ける。外国で学位を取得した優秀な教員を集めているために、カンボジアの私立大学23大学の中で最も高い学費だそうである。東北大学大学院を修了されDsc08093 たチェットラ教授にも同席していただいた。日本語を使う機会がないので、かなり日本語を忘れたと話されていた。

 この大学は、会計学・経営管理・経営情報・金融銀行・マーケティング・観光ホテルの6学部を有し、流通科学大学と近似した学部構成になっている。今後、相互に大学交流ができればよいという話になり、来年にゼミ学生を連れてくるように努力すると約束した。その時の講義依頼もあった。こういう大学がカンボジアにあり、1学年5千人の学生が学んでいる。これらの学生が次々に卒業することを考えると、カンボジアの高等教育を受けた人材供給は量的に十分であろう。カンボジア経済の牽引役になってもらいたい。

 6.高級カンボジア料理店マリスに行った。1皿が5ドル~という料金。日本ならその2倍Dsc08099 くらいの感覚である。このレストランの雰囲気は東京でも通用する。カンボジア料理が初めての高橋教授も満足されたようであった。プノンペンの雨上がりは涼しく、屋外テーブルでも快適である。この店は絶対に推薦する。

 以上、長い1日が終わった。大学訪問すると、その切り口からカンボジアを見ることができる。大学教員という同業者を見ることで、相手国の特徴をより的確に知ることができる。この意味では、カンボジアの私立大学は研究よりも教育である。研究分野は、カンボジア経済研究所などシンクタンクに依存していると思われた。

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