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2006年8月19日 (土)

再訪問したいプノンペン:武部幹事長と一緒にハノイに向かう

 プノンペン空港では、ワイヤレスでインターネットが使える。これは便利だ。高橋教授とは再び偶然に同じ飛行機だが、教授はビエンチャン、私はハノイである。この行き先まで同じなら、ちょっと困ってしまうというか、気持ち悪い。もっとも私はハノイからビエンチャンに向かう。

 空港で驚いたのは、自民党武部幹事長や公明党冬柴幹事長ら与党幹部と同じ航空機でハノイに向かうことだ。4~5名の記者が同行しているから、おそらく日本の新聞でも報道されるだろう。偶然とは不思議だと先日書いたが、これもまた偶然である。

 飛行機の中で武部幹事長に「ご苦労様です」と声をかけた。「シャムリアップですか」と聞かれるので「ハノイです」と答えた。でも考えてみれば、「行き先でなく、どこから来たのか」という質問だったのだろう。会話は難しい。座席は武部さんが1A、冬柴さんが2A。ちなみに高橋教授が4C、私は4Dであった。

 武部幹事長らはカンボジアやベトナムでも、黒いスーツ姿でノーネクタイの「クールビズ」スタイルである。同行記者も同様である。「公人」や記者の仕事は大変だ。ビエンチャンから乗り込んできた隣席のオーストラリア人の初老の男性は、その同じ黒いスーツ姿を見て奇妙に感じたようだ。彼は足をくじいて、同行の旅行グループから遅れてハノイで追いつくのだそうだ。車いすでの移動である。「ベトナム人は高齢者に対して親切だ」といった話をした。ところで日本人の服装の横並びは、もう辞めた方がよい。服装が同じだと、外国人から見れば、それぞれの意見まで同じに思えてしまう。

Dsc08197  この与党幹部の訪越では、新しく就任したズン首相・チェット国家主席それに留任のマイン共産党書記長などの要人との会談が設定されている。ロック商工会議所会頭にも会われるようである。このロック会頭には私も以前にお目にかかったことがある。ノイバイ空港では、昨年まで在東京ベトナム大使館の参事官だったカインさんも迎えに来られていた。声をかけようと思ったが、やはり遠慮した。いくら私が元気だと言っても、その場では立場が違う。写真は、午後6時30分、ハノイのノイバイ空港である。

 中国の影響力が、カンボジア・ラオスそしてベトナムにも強く及ぶようになってきている。中国が、隣接する周辺国と友好強化を志向するのは当然である。国境を接する国々だからである。他方、日本は、「東アジア共同体」における指導的役割の維持・強化や、国連における日本の地位向上(=常任理事国入り)を考慮すれば、中国以上に積極的に中国周辺国との外交を推進する必要がある。何と言っても、依然として日本はアジアの経済大国である。

 この意味で与野党を問わず、積極的なアジア外交の時代が到来している。今回の与党外交の成果を期待したい。私見では、この場合の基本的な視座は、「アジアとともに日本も発展する」ということである。換言すれば、共存共栄である。さらに企業経営で言えば、WIN-WINで双方が満足する解答を見つけることである。この場合、自分の立場を明確にし、かつ相手の立場を理解しなければならない。

 少なくとも小泉首相には「相手の立場を理解する」努力はなかったのではないか。または、その努力の説明がなかった。これまで日本人は「自分の立場を明確にする」ことは苦手であった。小泉首相には、それがあったから人気があったし、今でも人気がある。しかしながら、相手の立場や意見を理解し、それを斟酌することが双方が満足する解答を見つける方法である。相手の立場が「理解できない」と言うだけなら、いつまでも問題は解決しない。

 自らの主義や主張を堅持することと、相手のことを考えて妥協・譲歩することは矛盾しない。妥協することは、自らの信念や思想を捨てて変節することではない。妥協は妥協である。このように考えて解答を導いた。解答に至るまでの過程を明示する。このことが、最近になって強調されるようになった「透明性」とか「説明責任」と呼ばれることではないか。双方の立場を明示し、その両方からの歩み寄りの過程も公表する。かつての日本は「玉虫色」の解答が得意だった。それだけでなく今日は、その解答までの過程を説明せよというのが私の主張である。

 自分の立場を主張するだけのリーダーから、相手の立場も考慮して結論や妥協に至る思考・過程・事情を明確に説明できるリーダーが、アジア外交には求められていると私は思う。

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