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2006年5月26日 (金)

ベトナム情報(9):最近の輸出動向

 ベトナムから米国・日本に対する最近の輸出情報を紹介する。The Saigon Times Weekly, March 25, 2006, pp.6-7を参照した。

 米国商務省は最近実施された調査後に、ベトナムからの輸入ナマズ(catfish)の切り身に対して、より高い反ダンピング関税を課すことを決定した。先週に発表された第1回調査の仮の結論によれば、ベトナムのバサやチャーという淡水魚の輸出業者において、関税が以前は36.84%~53.68%にあった11社の中から2社が除かれた。Vinh Hoan社は、以前の関税36.84%から6.81%に下落したが、他方、Catoco社の税率は、45.81%から80.88%に上昇した。ほかのナマズ輸出業者の税率63.88%に変化はなかった。

 この調査に参加しなかったほとんどの輸出業者は、商務省によって罰則関税が改訂されたので高い価格を支払うことになった。これらの業者は、より高い関税はベトナムのナマズ輸出に否定的な影響をもつだろうが、もはや主要市場として米国に依存しないので深刻な事態ではないと述べている。

 輸入ナマズに対するEUの需要は、鳥インフルエンザ発生の今年は20%上昇と予想されている。Nam Viet社(Navico)はEU向けナマズ輸出の船積みの80%を販売している。2005年に同社は2万2千トン・7,500万ドルをEU市場に輸出した。

 米国における多数の州は、禁止化学物質が魚に含まれていると主張して、ベトナム輸入ナマズを禁止している。

 注:私見では、この危険化学物質は、米軍が散布した枯葉剤(ダイオキシンに起因しているのではないか。その米国が、それを理由に輸入禁止するというのは、加害者の責任を被害者に転化する開き直りの言い分である。また、事実としてダイオキシンなどの化学物質は含まれていないと枯葉剤問題に取り組む写真家・中村梧郎氏などが指摘している。このような米国の欺瞞性をベトナム人は賢明に理解していると思われる。ベトナム人の特に若者は米国にあこがれているし、先日ハノイを訪問したマイクロソフトのビル=ゲイツは大歓迎を受けた。しかし、信頼に基づいた越米間の友好関係の構築は簡単でないと私は考えている。

 ナマズ養殖は、メコンデルタ地帯における農民多数の主要な生活手段である。水産省の数値によれば、バサやチャーという魚は、ベトナムの魚輸出すべての53%に達し、輸出金額の12.5%である。それは2005年に27億ドルに達している。

 なお、2005年におけるベトナムの対日輸出の上位10品目は、次の通りである。単位:100万ドル。

 ①縫製衣料品:721.7、②水産物:614、③原油:585、④繊維製品:466、⑤電線:450.8、⑥石炭:207.6、⑦木工品:184.3、⑧靴:135、⑨綿製衣料:122.5、⑩電子部品:119。

 これまで原油の輸入が日本の輸入品の第1位と思っていたが、アパレルが第1位となっている。ベトナム工業化の進展を反映している。

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