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2006年5月21日 (日)

就職活動で成功するために:採用担当者が語る採用ポイントを全公開

 食品総合企業のリーディングカンパニー・(株)トーホー・人材開発室長・吉田憲司さんから大学新卒の採用ポイントを伺った。それを敷衍して列挙すると次のようになる。

 (1)企業から見た現代の若者像は、無気力&無感動&無表情そして受身人間。就職内定を獲得するためには、このようなイメージを打ち破らなければならない。イメージ通りでは面接に合格するはずがない。

 (2)より具体的な現代の若者像として、①礼儀を知らない、②漢字が書けない、③苦労を嫌がる、④自分で考えない、⑤言葉遣いがダメ、⑥応用力がないと指摘されている。自分はそんなことないと思えば、そうでないことをアピールする

 (3)以上のような若者像に自分が当たっていると思えば、2回生・3回生の今からでも間に合う対策として、①活字を読む、②人の話を聞く、③思いやりの心をもつ、④正しい倫理観を涵養、⑤歴史を知る、⑥本物を知る。そして具体的な行動として、①挨拶をする、②活字に親しむ、③本気で汗を流す、④どうでしょうか?という意識をもつ、⑤ハッキリと喋る、⑥ムダなことに挑戦する。私見の注釈では、ムダなことに挑戦することは、自分のためだけに生きる利己主義を克服することに通じる。自分のためだけに生きるとホリエモンになる。自分のために生きることは当然だが、それが世の中のために生きることに結びつけば、それは楽しい幸福な人生と言えるのではないか。

 (4)企業が求める人物は、学力・資格よりも熱意・人間性である。より詳細に言えば、企業が求める人材は、①意欲の高い人、②明朗快活な人、③協調性のある人、④よい意味で個性(=人間としてにじみ出るような個性)のある人、⑤学生時代に何かやり遂げた人。私見では、就職で最も重視されると指摘される「人間性」を磨くことは難しいように思われるが、それほど難しくない。毎日の生活を充実させることである。自分が何をすべきかを自分で考えることである。何か目標を決めて、それに挑戦することである。

 (5)企業が採用で重視するポイントは、①コミュニケーション能力:50%、②チャレンジ精神:49%、③責任感:39%、④誠実性:39%、⑤創造性:33%、⑥リーダーシップ:18%、⑦学業成績:18%、⑧一般常識:10%、⑨大学・所属ゼミ:3%、⑩クラブ活動:3%、⑪保有資格:2%。この中で上位①~⑥は眼で見えない能力・資質である。それ以下は眼に見える能力・資質であり、その筆頭は⑦学業成績ということになる。最近の学生が就職に有利と思っている資格取得は、わずか2%しか重視されていない。社会人になってからでも取得できる資格を学生時代に取得する意味は何か。早期戦力であることを企業にアピールするためであろうか。資格取得に向けた努力が、より採用時に重視される人間性そしてコミュニケーション能力を向上させることになればよいのだが---。

 (6)エントリーシートにおいて「学生時代に最も力を入れたことは何か」の回答は、90%がアルバイト。その次にクラブ活動そして大学祭の運営委員と続くと吉田さんは述べる。そして「コミュニケーション能力・リーダーシップ・協調性を身につけることができました」という結論になる。しかしながら、特にアルバイトは就活のアピール点にならない。アルバイトはマニュアル化されており、与えられた限定的な職場の人間関係と権限委譲の範囲内での自主性・自発性・リーダーシップ・コミュニケーション能力が求められているにすぎない。現実の企業活動は、こういった一定の範囲を超えた創造的な能力を必要としている。

 (7)企業に求められるのは、それぞれの個性ある人間性に裏付けられたより汎用性のある能力・資質である。たとえば「アルバイトを通してコミュニケーション能力を身につけました」と言うので、「それでは最近の新聞記事について議論してみましょうか?」と質問すれば、回答不能になる。どこにコミュニケーション能力を身につけたのかと突っ込みたくなる学生が多い。こういったバイト学生は、職場内の店員間、店員と顧客の間でのコミュニケーション能力を身につけただけである。そのアルバイト先の職場で継続して働いたらどうか。

 以上、大学生に対して吉田さんから厳しいご指摘を頂いた。ただし、それらの課題を克服すれば、その学生は人間的に大きく成長するに違いない。人間性を磨くことになる。一流企業は、一流の人間が集まるから一流企業と言う。売り上げや利益または企業価値の大きな企業が、そのまま一流企業を意味しない。企業は人である。いわゆる一流企業に入社しようと思えば、自分自身も一流にならなければならない。そしてその努力は、けっして無駄にはならない。

 付記: 間断なく続く「企業不祥事」の発生を考えれば、一流の優良企業と思われていた企業が、実はそうでないということが実感できる。人間性を見抜くことも難しいが、企業を評価することはもっと難しい。難しいのだから、すぐに答えが出ない。それなら、あまり最初から真剣に考えない方がよいのかもしれない。いろいろ会社訪問すれば、その一連の流れの中で自分に合ったように思われる企業との出会いがあるはずである。その出会いや縁を認識して、それを大切にする。就職活動とは、そんなものかもしれない。ここで重要なことは、その出会いや縁を認識する能力である。目的・目標もなく時間を浪費した生活をしていれば、それが目の前に存在しているのに、それが見えない(=認識できない)。これに学生は注意である。

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