« 3月28日:ハノイの定宿 | トップページ | 入学式:「知行合一」の勧め »

2006年4月 1日 (土)

3月29日:深刻な大気汚染を実感

 午前中は、なじみのセオム運転手ルオンさんに頼んで、旧市街地の方面の日本語ができるインターネット店に言った。その後に、これもなじみのマイさんの本屋に行った。チャンティエン通りの路地にある本屋と言えば、おそらくご存じの方も多いと思う。よく外国人研究者が利用する。私は今年1月にWTO関係の本を依頼しておいたが、すぐに持ってきてくれた。

 このマイさんのご子息がノドの手術をしたそうである。経済大学のフン先生もノドの調子が悪いので、日本製の噴霧式の薬をほしいと言う。日本人でも、これまでに鼻の手術の経験者をホーチミン市で3名知っている。また健康診断で胸にススが付着していると注意されたハノイの日本人もいる。これは偶然とは考えられない。ベトナム都市部の大気汚染は深刻である。これは早急に対策を講じなければならない。

 経済発展にともなう公害の発生は、日本でも経験したが、その端緒がベトナムでも確実に見られる。長期的には公共交通機関の整備、当面は自動車・バイクの排ガス規制の強化などが対策として考えられる。自動車やバイクの生産・販売規制となれば、トヨタ・ホンダやその部品製造企業など日系製造企業全体の業績に大きく影響する。

 数年前にバイク部品の輸入制限があったが、これは交通事故対策が大義名分であり、その後に市内定期バスが導入された。このことを想起すれば、近い将来に政府は自動車・バイクの総量規制を導入する可能性が高い。そこで以前のように政府規制の被害者として受け身になるのではなく、日系自動車会社は率先して大気汚染対策を政府に提案することがあってよい。これが、公害を経験した日本企業の社会的責任である。ベトナム政府にとっても公害規制など初めての経験である。経済発展と公害規制を調和的に遂行する政策手法は、自動車メーカーが熟知していると思われる。

 このような政策動向を知るためには、大気汚染問題についての各省の考え方、大学研究者の発表論文、新聞・雑誌の主張を把握しておけばよい。そういった論説の中で、公害規制が強く提案されるようになれば、それは政府規制が発動される前兆と考えてよい。こういった文献で私は確認したわけではないが、今回訪越の見聞から、以上のように推論できる。

 午前中は、その後にベトナム人3名に会った。貿易大学のフォン先生、卒業生のマイさん、IT専門家のハウさんである。この中でフォン先生は初対面。私が経営学を専門にしているというので、前学長モー先生が紹介してくれた好青年である。ロンドン大学で経営学修士を取得したそうである。いずれ共同研究ができればと思う。

 1035 昼食を食べる時間もなく、ハノイからホーチミン市に移動。ホーチミン市では貿易大学分校のズン先生の妹さんティエン先生に夕食の招待を受けた。ティエン先生はシンガポールのIT専門学校の副校長をされている。お姉さんのズン先生とは日本研修でお会いし、その快活な性格が印象深かったが、妹さんも元気そのもの。同行した樫永さんも、本当に初対面なのですかと言うほどに話は盛り上がった。

 これだけの活動をすると、さすがに疲れる。ホテルに帰って服を着たまま寝入ってしまう。樫永さんには「先生は突然死するタイプですね」と言われた。そうかもしれないし、そうでないかもしれない。人生、先のことは悩まない。悩んで解決する問題なら真剣に考えるべきであろうが、将来のことは不明である。「ネアカのびのびへこたれず」。悩むことがあっても気を取り直して元気に明日も楽しく仕事しよう。ダイエー創業者・故・中内功氏の従業員や学生に対するメッセージであるが、私に対するメッセージでもある。中内さん、ありがとう。

|

« 3月28日:ハノイの定宿 | トップページ | 入学式:「知行合一」の勧め »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/7888/1238556

この記事へのトラックバック一覧です: 3月29日:深刻な大気汚染を実感:

« 3月28日:ハノイの定宿 | トップページ | 入学式:「知行合一」の勧め »