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2006年3月17日 (金)

また今日もベトナム研修

 昨日に続いて今日も、PREX((財)太平洋人材交流センター)が実施機関となった「JICAベトナム人研修」の最終講義を担当した。茨木市にあるJICA大阪国際センターが会場である。

 この研修は、ハノイとホーチミン市にある「日本センター」ビジネスコースを受講した企業経営者・経営幹部の中から成績優秀者10名を日本に招待し、日本企業の「生」の経営を見聞してもらうという内容である。そのことを通して、ベトナムの市場経済化および企業経営の効率化を促進するという目的である。

 私はこの研修で、「日本および日本企業から大いに学んでほしいが、かつての日本と現代のベトナムでは状況が違う。ベトナムには時間の余裕がない」ということを強調した。日本の「資本自由化」は1965年前後から始まっているが、その後の外国企業に対する市場開放は徐々に進行していった。これに対してベトナムでは、市場開放が一気に急激に進められようとしている。これは大野健一教授(政策研究大学院大学)も指摘している。

 ベトナム人研修生にも、この指摘が印象的だったという感想が多かった。さらに「ベトナムに帰り、まず自分自身の意識を変える。そして中間管理職を変えて、次に会社全体を変える」という決意を述べる研修生がいた。まさにこれが、この研修の期待される成果である。

 さらにコメントとして、企業変革を成功させようと思えば、経営トップが「思いきって本気で取り組む」ことが重要だと私は述べた。これがリーダーシップである。「思い切って本気」でない改革などありえない。それを苦しくてもやり通すことが、経営トップの使命である。

 また研修生の大部分が感心したのは、松下電器グループ創業者・松下幸之助氏の経営哲学・経営理念である。研修生からは、松下幸之助氏についてのDVDやビデオが欲しいという要望が強かった。研修先の「松下電器歴史館」(http://panasonic.co.jp/rekishikan/index.html)を訪問した影響である。この松下氏に限らず、戦後の経済成長を牽引した日本企業の経営者には、きら星のような人々がいた。ソニーの盛田昭夫氏、経団連会長の土光敏夫氏、さらにダイエーの中内功氏もそうである。こういった人々を紹介することも、ベトナム経済成長に貢献すると思われる。

 ベトナムにおける最も人気のある経営者は、おそらくマイクロソフトのビル・ゲイツ氏であろう。憧れのサクセスストーリーの主人公である。しかしベトナム人は、かつてのNHK朝のTV番組「おしん」が圧倒的に支持を得たことからも想像できるように、苦労をしながらもそれを克服し、最後に成功してハッピーエンドになるというストーリーにより以上の共感を覚えるのではないか。まさに松下幸之助氏が、そのような人物の典型である。日本企業の経営者を紹介することの影響と意義は大きいと判断される。

 今回の研修生とは、なぜか気が合った。気持ちのよい講義である。今後、ベトナムで会いましょうといって手を振って別れた。彼・彼女らの中から、ベトナムの松下幸之助が現れることを期待したい。

 

 

 

 

 

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